電気自動車(EV)のユーザーは増加しているようだが、充電スタンドが増えないとEVは長距離の移動に使いにくい。充電スタンドに頼らず走行距離を長くするため、レンジエクステンダー付きEVや、太陽光発電パネル搭載EVなどが存在する。
これに対し、Ford Motor傘下のFord Global Technologiesは、EVに取り付ける太陽光発電パネルの面積を増やす技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間5月14日に「SOLAR CELL ARRANGEMENT FOR AN ELECTRICALLY DRIVABLE MOTOR VEHICLE, AND MOTOR VEHICLE」(公開特許番号「US 2020/0153383 A1」)として公開された。出願日は2019年11月8日。
この特許は、折りたたみ式の太陽光電池パネルを備える自動車カバーに関するもの。発電時にはEV全体を覆うように広げて固定できる太陽光電池パネルなのだが、膨らませて形状を作る構造を採用したり、一部を柔らかい素材で作ったりする。
こうした仕組みにしておくと、駐車した際に膨らませてソーラー発電させ、バッテリに充電できる。そして、走行時など使用しない場合は、EVの屋根に折りたたんで収納しておける。
請求項(クレーム)には、構造の一部に形状記憶ポリマーを使うアイデアへの言及もある。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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