ソーシャルディスタンシングは従業員だけでなく、来客にも求められる。
一般に応接室やロビーには、ベンチやロビーチェアなど複数の人が座るオフィス家具を配置するものだが、これでは来客同士の安全な距離を保つのが難しい。より広い空間を確保し、来客同士が近づきすぎないようにする必要がある。
市場には、必要に応じて分割できるモジュール式のロビーチェア製品が多数出回っている。このような製品を分割して配置し、ソーシャルディスタンシングの必要がなくなったら接続して簡単にレイアウトを変更できる。Emergent、Kilo Design、Prooff、Innovative Business Furniture、Officefurniture.comなどがモジュール式オフィス家具を提供している。
ドアノブや手すりなどに不用意に触れないようにすることにもメリットがある。特に、毎日何百人もの人が同じところに触る可能性がある大企業にとっては重要だ。接触を制限する製品はソーシャルディスタンシングの維持に役立つだろう。
手ではなく、足を使ってドアを開けるためのドア用プルハンドルや、従業員が身につけて、ドアを開けたりエレベーターのボタンを押したりできるキーホルダー式の製品がある。
従業員がオフィスに戻ってくる前に検討すべきもう1つのオフィス製品は、ハンズフリーのゴミ処理製品だ。手を近づけるとモーションセンサーがそれを検知して直接触れなくてもふたを開閉するゴミ箱が多数販売されている。
ドアのそばには除菌ハンドジェルを用意する。ソーシャルディスタンシングが維持できないエリアにはマスクと手袋が必要だ。終業時にデスクを清浄するための除菌シート、オフィス家具や給湯室用の消毒スプレー、通行を誘導するために廊下に貼るためのガムテープ、石けんと水、そして場合によっては、ポータブルシンクなども、オフィス再開に役立つ可能性のある製品だ。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、ウイルス自体と同様に多数の要因が関わる複雑な状況だ。公衆衛生に影響するだけでなく、経済、われわれの就業形態、他者との関わり方、企業経営者の事業方針を大きく混乱させる。
今回紹介したリストから意図的に外したものがある。空調と浄水システムだ。新型コロナウイルスの感染方法については解明途上だが、今のところ、ウイルスは呼吸や咳、くしゃみで排出される飛沫を通して広がると考えられている。
空気清浄機は喘息のような症状には効果がある。だが、HEPA(高効率粒子状空気)フィルターは新型コロナウイルスのブロックあるいは破壊に向くとは考えられていない。また、PECO(光電気化学酸化)フィルターも検討されているが、新型コロナウイルスの感染防止に役立つことが科学的に証明されているオフィス向け濾過システムは現在のところまだない。
こうした理由から、われわれは効果が期待できるソリューションのみ紹介することにした。これらの製品は、ソーシャルディスタンシングの強化を支援し、衛生基準を改善し、従業員にリモート作業環境を提供するものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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