旅行に行けなくても、遠く離れた地を散策する方法がある。PCかスマートフォンで「Googleマップ」を立ち上げて、検索をかければいいのだ。「Google Earth」ではあらゆる場所の地図を見られるし、「ストリートビュー」や「Photo Sphere」を使えばどんな場所でもデジタル散策を行うことができる。
Googleマップでデジタル探検旅行に出かけるには、PCでは画面の右下にある小さくて黄色い人間アイコンをクリックして、マップ上で青く表示されている場所にドラッグアンドドロップすればいい。スマートフォンの場合は、場所を選択した状態で、左下に表示されている写真をタップすれば、その場所の景色が見える。
では、Googleマップで探検する、興味深い15のスポットを紹介しよう。
米国のニューメキシコ州ロズウェル(編集部注:かつて付近で墜落したUFOが回収されたとの説がある)に行ったとしても、小人のような緑の生物が見つかる可能性は低い――しかし、絶対にないとは誰にも言えないだろう。ロズウェルと言えば米空軍の基地「エリア51」(観光スポットではなく、本物の方)で有名だが、町にはどちらかと言えば住宅地が多い。残念ながらGoogleマップでは、エリア51は遠くから見えるだけで、黄色い人形アイコンを付近にドロップすることはできない。人形をエリア51の近くに近づけると、UFOに変わる。Facebookでは、約200万人ものユーザーが集まってこの施設を襲撃する企画も持ち上がったが、このイベントは2019年9月に削除された。
米国では、2019年中頃にチェルノブイリで起こった悲劇的な出来事が多くの注目を集めた。これは、米国のテレビ局HBOが制作したミニシリーズ番組「Chernobyl」が放送されたためだ。主演はJared Harris氏で、1986年の原子力災害を詳しく扱った5つのエピソードが放映された。番組の放映後、ウクライナは観光客の誘致を計画した。番組を製作したCraig Mazin氏は、立ち入り禁止区域を訪ねる観光客に対して、亡くなった人への敬意を払うように求めている。しかし、プリピャチを訪問する計画がない人や、HBOの番組を見ただけという人も、Googleマップを使えば人気のない町をデジタル的に歩き回ることができる。
Googleマップには、エジプトのピラミッドを眺めるためのスポットがいくつも用意されている。ストリートビューなら、キャラバンの中を歩いたり、ギザにあるメンカウラ王のピラミッドを眺めたりすることもできる。これらの巨大建造物の歴史には興味深いことが多く、いくらでも学ぶことがある。例えば、メンカウラ王のピラミッドはギザの三大ピラミッドの中で一番小さいが、その側面の滑らかさから「真のピラミッド」と呼ばれているという。これらのピラミッドの多くは、ファラオの墓として建設された。また、ツタンカーメン王の墓は呪われていると言われている。ツタンカーメン王の墓所は、ギザの墓地遺跡群から行くには7時間近くかかる場所にあるが、Googleマップなら、ずっと短い時間で両方とも訪れることができる。
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