テレワーク時の契約業務、9割以上が不便--約5割が契約書の押印などでやむを得ず出社

 クラウド型契約マネジメントシステム「ホームズクラウド」を運営するHolmesは、「テレワーク時の契約業務に関する実態調査」を実施。その結果を4月27日付で公開した。調査対象は、過去3カ月間にテレワークを実施し、契約関連業務を経験した企業勤務の男女872名で、4月20~21日にインターネット調査を行った。

 テレワーク時に、出社時より「支障がある」と感じる主な課題は、「対面よりコミュニケーションを取りづらい」が58.5%で、続いて「業務にメリハリをつけづらい」(44.3%)、「紙の保管書類をすぐに確認できない」(43.3%)。そのほかにも、「上長の承認・決済を取るのに手間・時間がかかる」(41.7%)、「稟議や契約書の承認・対応に遅れが生じる」(40.9%)と、契約関連の課題も目立つ現状が明らかになったという。

 テレワーク時に、やむを得ず出社した主な理由として、「契約書の押印・送付のため」が46.7%と最も多く、「郵送で届く書類の確認・対応のため」(44.4%)、「請求書の確認・対応のため」(37.3%)と続く。回答者の約半数が、契約書対応のために出社をしている実情があるという。

 過去3カ月間にテレワークを実施し、契約関連業務に携わった経験のある人のうち、90.9%が契約関連業務について、「テレワーク時に出社時と比べて不便である」と回答しており、多くの人がテレワークを実施する際に、契約業務に対して課題を感じていると指摘する。

 契約業務について、出社時と比べてテレワーク時に不便であると感じた主な業務は、「契約内容の条件交渉・コミュニケーションに時間がかかる」が53.2%となり、次いで「契約書のサイン・押印に手間・時間がかかる」(39.8%)、「社内外の承認に待ち時間がかかる」(36.6%)。ほかにも「過去の契約書がすぐ見つからない」(31.7%)、「契約書の閲覧・管理が難しい」(31.2%)という回答もあった。テレワークによって、契約の合意形成、承認のコミュニケーション、押印の手間、契約書の管理が課題であると多くの人が感じている現状が伺えるとしている。

 契約業務にかかる時間について、33.8%の人が、テレワーク実施前と比べて増えたと回答。そのうち11.8%の人は11時間以上、契約業務にかかる時間が増加していたという。契約業務にかかる時間が増えたと回答した人の内、約半数(49.5%)が、「案件数は増えていないが、1案件あたりに要する時間が増えた」と答えており、テレワークによって契約業務の非効率が発生していることが分かったという。

 契約関連業務において導入したいものについて、「契約書の電子契約化」(48.5%)、「社内のワークフローシステム」(33.7%)、「契約書の管理システム」(33.3%)が多く、テレワークの急速な拡大を受けて、電子契約ニーズが高まっている現状が伺えるとしている。

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