Holmesと弁護士ドットコムは2月3日、契約マネジメントシステム「ホームズクラウド」と電子契約サービス「クラウドサイン」が業務提携を結んだと発表した。ホームズクラウド上でクラウドサインの電子契約機能を、標準機能として提供する。提供開始は2020年秋頃。
ホームズクラウドは2017年8月にリリースした電子契約システム。弁護士をしていた代表取締役の笹原健太氏が「裁判に勝っても、依頼者はお金や労力を使い、幸せそうではないと感じていた。紛争や裁判のきっかけの多くは契約にある。その部分を変えることが必要」という思いの下、リリースした。
一方、弁護士ドットコム 取締役クラウドサイン事業部長の橘大地氏も弁護士資格を持つ。「テクノロジーを使って法務をもっと良い組織にしたいという思いからクラウドサインを運営している」とコメント。電子署名とタイムスタンプが施された電子契約機能を提供することで、「いつ・誰が・何を契約したか」を確認でき、法的証拠力を担保する。これにより、契約作業にかかる、手間と時間を削減する方針だ。
今回の提携により、ホームズクラウド上の電子契約の標準機能にクラウドサインを搭載し、ホームズクラウドユーザーも、クラウドサインの電子契約機能を使えるようになる。ホームズクラウドによる最適な契約マネジメントと、法的証拠力を担保するクラウドサインの電子契約を同時に実現することで、スムーズな契約締結業務を提供できるとしている。
笹原氏は「クラウドサインは約4年間磨き上げられた刀のように研ぎ澄まされた性能、機能を持つ。ユーザーインターフェースから電子署名の最適フローの追求、システムの裏側における使いやすさなど、連携することで、ユーザーインターフェースなど、大きな違いが出てくる」と評する。
Holmesでも同様の電子署名機能を持っており、開発は継続し、ユーザーは選択が可能。クラウドサイン実装後にホームズクラウドを契約し、クラウドサインの電子契約機能を使う場合、1件あたり契約送信費用は200円。すでにホームズクラウドを使っているユーザーは、クラウドサインの電子契約機能を使っても、これまでの料金体系に変更はない。
笹原氏は「契約は、誰もが触り難く、専門家にすぐにパスしてしまいがち。そのため手のつけづらい、テクノロジーの遅れた分野になっていた。今回の提携は、機能面での協業という意味もあるが、契約マネジメントの分野で手を取り合って、根深い負を解消していきたい」と今後について話した。
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