3月30日~4月5日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「Appleニュース一気読み」。Appleは米国で人気のDark Sky Weatherを買収したことがわかった。iOSアプリはすでに「Dark Sky by Apple」名義に変更されており、Android向けアプリは既に配布終了、いずれも2020年7月1日でサポートを終了する予定だ。
天気はiPhone初期の標準アプリから内蔵されていたが、iOS7で全画面に天気のグラフィックが表示されるデザインへ刷新された。現在のデータ提供は、IBM傘下でAI「Watson」を活用していることでも知られるThe Wather Companyだ。しかし空模様以外は文字情報が中心で、むしろApple Watchの文字盤の方が、気象情報をグラフィカルに表示しているほどだった。
Dark Sky Weatherは、日々の気象情報を視覚的に分かりやすく「把握」できるビジュアライズのアプリ。これを買収していると言うことは、Appleは今後、天気アプリをインフォグラフィックス方面へ発展させようとしていることがうかがえる。近い将来、天気アプリがリニューアルされる可能性に期待したい。
それ以外の可能性もある。たとえばAppleがあらゆるジャンルのアプリで活用を推進するARでの活用だ。朝起きて窓の外をかざせば、屋外の天気がどんな状況なのか分かる、というギミックは面白そうだ。特にARグラスがくるなら、視覚だけで気象をいかに詳しく伝えるかが重要になるだろう。
もう一つの例は、iPhoneデバイス内で気象情報を簡単に活用できるようにするAPI、WeatherKitの準備。Dark Sky WeatherはAPI提供を行っており、Apple買収によって、ユーザー向けモバイルアプリの2020年7月終了とともに、API提供も2021年末で止まりまる。WeatherKitが用意されれば、例えばエクササイズの際に消費カロリーのアルゴリズムに気象条件を加えたり、渋滞予測に雨の予報を加味したりするなど、より高度で賢いアプリを作ることができるようになる。
また、現在標準天気アプリには入っていないアラート。日本ではウェザーニュースやYahoo天気などは、雨が降りそう、地震が来た、台風が来る、といった通知がくるようになった。米国ではEarly Emergency Warningと言われる機能で、このあたりは現在の天気アプリに欠けているが、生活に必要な機能と言える。
iPhoneが生活道具になればなるほど、今他のメディアやアプリに頼っていた機能が標準搭載されていくことになり、天気もその1つの重要な分野となっていくだろう。
アップル、天気予報アプリ「Dark Sky」を買収--Android版は終了へ(4/1)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス