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GAFAとは「遠くない未来に“同じ土俵”で戦える」--LINE出澤社長が語る経営統合への思い - (page 2)

藤井涼 (編集部) 山川晶之 (編集部) 鈴木光平2020年02月12日 08時00分
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 LINE Payはかなり世の中に浸透してきたと感じますね。ユーザー同士で送金する方も増えているので手応えを感じています。あとは2019年にスタートした「LINE証券」。オンライン証券の中でも今までにない切り口のサービスなので、ユーザーにも受け入れられてもらっています。

 新しい領域ではないですが、LINEニュースのAIを使ったレコメンデーションはとても成長しました。よりユーザーさんに見たいと思ってもらえるようなニュースを提案できるにようになりました。

 例えばうちの奥さんなら芸能ニュースが流れますし、私にはゴルフのニュースが流れてきます。レコメンドの機能を開発しているチームは、社内で素晴らしい成果を出したチームに与えられる「WOWアワード」も受賞しています。

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——LINE Payと言えば以前、慎氏がインタビューで「ばらまき戦略をやめた」とお話されていましたが、その点ついてはどう考えていますか。

 2019年のキャッシュレスサービス市場は、ほとんどのユーザーが浮動票のように、固定のサービスを使うのではなく、キャンペーンをしているサービスを使うような状態でした。そのため各事業者がキャンペーンを連発する「ばらまきフェーズ」になっていました。

 それは企業にとって正しい戦略であると同時に、何も残らない戦い方です。ペイサービスの競争は長期戦になるので、より継続性のある戦い方をすることは社内でも議論に上がっていました。

 増税などの外部的要因も影響して、キャッシュレス業界も大きく風向きが変わり、それぞれの事業者の攻め方も変わってきています。その中で私達は、インセンティブに頼らず送金機能など我々ならではの機能でユーザーに選んでもらう戦略をとったのです。ばらまきをやめたのは、QR決済の先を見据えての判断です。

——QR決済の先とは?

 LINE Payは決済サービスで終わるのではなく他のサービス、特にFinTech系と相性がいいので大きな構想を抱いています。2019年はVisaとも提携しましたし、仮想通貨取引所の「BITMAX」もオープンしました。少しずつFinTechサービスとしての受け皿ができつつあるので、今後さらにユーザーにとって利便性の高いサービスにしていく予定です。

 国内では金融サービスの経験が浅いので今は保守的に展開していますが、FinTechは必ず波が来るのでそのタイミングを見計らっています。少なくとも今後の成長戦略の大きな柱になるため腰を据えて投資し続けていきます。

防災領域で産学官連携が現実に

——ライフプラットフォームに関してもかなり投資していましたが、2019年の実績はどうでしたか。

 公共団体と組んで防災や減災に力を入れており、少しずつ形になってきています。福岡のスマートシティプロジェクトなど、時間をかけて投資してきたものが芽を出し始めましたね。特に最近は災害用のツールが増えていますが、やはり本当に災害になった時に使えるのは、いつも使っているサービスだけです。

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 LINEであれば普段から使い慣れていて、グループも作れて既読もつくので災害時のニーズを満たしてくれるはずです。私達の活動も国からやっと認知してきてもらえて、産学官連携も進んでいます。まだ断片的な取り組みですが、これからもっと統合的な取り組みにしていきたいですね。

——2019年は台風など災害が多かったので、より必要性を感じましたね。近い領域だと保険領域のサービスに関してはいかがでしょうか。

 私自身が昔保険を売っていたので分かりますが、保険の必要性を感じるタイミングというのはそう多くありません。その少ないタイミングにどのように寄り添うかが勝負だと思っています。

 今、保険の店舗はどんどん減っていてお客さんに直接会えなくなってきています。その中でオンライン上で一番自然かつ頻繁にアプローチできるのがLINEです。私達もまだ試行錯誤ですが、ユーザーのご迷惑にならないように自然に提案できるようにしていきたいと思っています。

——最後に2020年の展望を聞かせてください。

 今年は特にAI領域に期待していますね。インターネットの次の波になることは間違いないので。AIの技術自体に投資するという意味だけでなく、先述したようにニュースサービスもAIによって成長したので、広い意味でAIに投資し使いやすいサービスを目指していきます。その先にWOWを作っていくことが目標ですね。

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