「Neonはユーザーが個人的に話したことを記録し、ユーザーから学習しているが、そのデータを利用して進化するわけではない。学習に利用しているのは、相手の人間がどのように話し、振る舞い、笑うのか、といった情報だ。その特定の情報はCore R3に渡され、より高性能なバージョンのCore R3の構築に利用される。だが、ユーザーとNeonの間のやりとりはすべてロックされている」(Mistry氏)
本物の人間の友人のように、やりとりの記憶は特定のNeonと結びついている。新しいNeonとやりとりする場合、前のNeonとのやりとりで中断したところから再開する、というようなことはできない。全く知らない人と初めて会うときのように、最初からやり直す必要がある。
Neonは、Amazonの「Alexa」のように何でも知っているアシスタントではない、とMistry氏は言う。普通の人がウェブにアクセスするのと同じように、Neonもインターネットから情報を取得することができる。
だが、Neonがさまざまな分野で高いスキルを持つようになることを同氏は構想している。例えば、ヨガを専門とするNeonができた場合、ユーザーはその特定のNeonにサブスクライブして、リビングルームで毎日1時間、ポーズを教わることができる、という具合だ。スペイン語に堪能なNeonが、マドリッドを訪問中のユーザーのコミュニケーションを助ける、といったことも考えられる。
「すべてのNeonがあらゆる知識を蓄えているわけではない。Neonは人間と同じように学習する。人間と同様、完璧ではない。Neonに人間らしさを感じるのは、そのためだ」(同氏)
Mistry氏によると、Neonは「販売」はされないという。ユーザーは購入する代わりに、サブスクライブする必要があり、企業は、例えば銀行への来店者にタガログ語で話しかける、といった用途のためにNeonを雇えるようになる。Mistry氏は、Neonが人間と同じように迅速に応答することを可能にするCore R3テクノロジーをライセンシングしたり、販売したりする予定もないとしている。
Neonに対して意地悪な態度をとると、普通の人間と同じような反応が返ってくる。Neonは何があっても辛抱して、ユーザーに優しく接するようには設計されていない。「Neonの気を悪くしたり、怒らせたりした場合は、人間が相手のときと同じように仲直りしてほしい。それには時間がかかる」(Mistry氏)
Neonはまだ初期の段階にある。2つのテクノロジーのうち、重要なCore R3はうまく機能しているが、もう1つのSpectraは、もっと開発を進める必要がある。SpectraはNeonに感情を与える役割を担っている。
次は、ぜひとも自分たちの目でNeonを確かめてみたい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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