中国の家電メーカーであるTCLは米国時間1月6日、ラスベガスで開催中のCES 2020で、折りたたみ式スマートフォンの試作品を披露した。
筆者がこの製品の試作品を初めて見たのは2019年2月のMWCでのことだが、今回のCESでは実際に動作する試作品に触れることができた。このスマートフォンはやや正方形に近く、開くと7.2インチのプラスチック製ディスプレイが現れる。周囲には太いブラックのプラスチック製ベゼルがある。内側にカメラはなく、背面に4基のカメラを搭載。背面は深いエメラルドグリーンでダイヤのような模様がうっすらとあしらわれている。
筆者が見てきた他の折りたたみ式スマートフォンとは異なり、この製品は折りたたむ途中のどの段階でも、その状態を維持することができる。他の製品の場合、ある段階で完全に開くか、閉じてしまうことが多い。また正方形に近い形のため、縦横どちらの向きに持っても自然に感じた。
エクスペリエンス自体はややぎこちなかった。本体を回転させた時のソフトウェアの反応は遅く、たびたび画面が固まった。また原因がヒンジにあるのか画面自体にあるのかは不明だが、開閉する際には音がした。
筆者は試作品におけるこうした欠点のほとんどを大目に見るつもりだ。同社はその取り組みについて透明であろうと努めているからだ。TCLは、十数件に及ぶ折りたたみ式のデザインを検討中で、それにはコンセプト段階のものもあれば、実際に動作する試作品に至っているものもあるという。またスマートフォンだけでなくウェアラブル機器やスマートホーム製品についても、折りたためるものにする可能性があるとしている。
折りたたみ式スマートフォンはその価格や発売日、正式名称すら明らかになっていないが、2020年内に発売予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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