マサチューセッツ工科大学(MIT)は米国時間9月18日、リアルタイムで利用できるディープフェイク技術を披露した。MIT Technology Review編集長のGideon Lichfield氏は、同誌主催の「EmTech」カンファレンスの壇上で、ディープフェイクの「Vladimir Putin露大統領」とのインタビューを実演した。同誌がTwitterに投稿した動画には、Lichfield氏が質問し、自らブースに駆け込んでディープフェイクのPutin露大統領として回答する様子が映っている。
This is the deepfake of @glichfield interviewing Vladimir Putin (wink wink nudge nudge). #EmTechMIT pic.twitter.com/PHoFV2iTPH
— MIT Technology Review (@techreview) 2019年9月18日
ディープフェイクは、人が実際とは違うことをしたり言ったりしているように見せかけるフェイク動画のことで、「Photoshop」などのプログラムで作成されたフェイク画像の動画版ともいえる。ディープフェイクのソフトウェアが登場して以来、そうした動画に容易にアクセスできるようになっただけでなく、偽物だと見分けることがますます困難になっている。
MIT Technology Reviewの動画では、Lichfield氏の顔がPutin大統領の顔に変換され、2020年米大統領選に対するロシア干渉に関する質問に答えている。本物と見分けがつかないほど高精度なディープフェイク動画ではないかもしれないが、この技術が急速に進化していることを示している。
米議会は、Nancy Pelosi下院議長の加工動画が出回ったことを受け、ディープフェイクの調査を実施している。ディープフェイクによって、2020年の米大統領選期間中にフェイクニュースがエスカレートするのではないかと懸念されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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