Facebookは米下院議長のNancy Pelosi氏が酩酊しているように見せかけた改変動画について、もっと速く行動してフラグを立てることができたかもしれない。最高経営責任者(CEO)兼共同創設者のMark Zuckerberg氏は米国時間6月26日にそう述べた。それでも、Zuckerberg氏は動画を削除しなかった同社の判断を擁護した。この動画は5月末の時点で、ソーシャルメディアで300万回近く視聴されていた。
Facebookのシステムがその動画にフラグを立て、ファクトチェッカーが動画を偽物と判定するのに時間がかかったとZuckerberg氏は26日に述べた。そのような対策により、Facebookでの動画の拡散が縮小したという。
Zuckerberg氏は、コロラド州で開催された「Aspen Ideas Festival」で、「その間、当社のポリシーが認める範囲を超えて、問題の動画が配信されてしまった」とし、「したがって、それは実施ミスだった」と述べた。
YouTubeは動画を削除したが、FacebookとTwitterは掲載し続けた。Facebookはファクトチェッカーによる情報を動画の横に表示するなどの対応をとった。
Facebookは、どのコンテンツをサイトに残す、あるいは削除するべきかという問題への対応に取り組んでいる。同社は今週、コンテンツモデレーションに関する最も困難な決定の一部を精査するために設置する監督委員会について報告書をリリースするとみられている。
Facebookは、Pelosi氏の動画を掲載し続けてたことで批判を浴びた。Pelosi氏も、同社の経営陣が2016年の米国大統領選挙へのロシアの干渉を「いとわず実現させた」として、Facebookを非難した。
Zuckerberg氏は26日、Facebookの偽ニュースへの対応を擁護した。同社は、偽ニュースを削除するのではなく、News Feedの下の方に表示し、ファクトチェッカーによる情報を表示する。
言論の自由への配慮などから、Facebookは偽情報には慎重に対処しなければならないとZuckerberg氏は述べた。偽ニュースと風刺、意見の「境界線は曖昧」だとFacebookの規則には書かれている。
またZuckerberg氏は、ディープフェイクに関するポリシーについて現在評価していると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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