毎年9月、Appleは次期「iPhone」の発表イベントを開催する。そして、「iPhone 11」(別の名称になる可能性もある)の発表が間近に迫った今、Appleは事態を好転させる必要に迫られている。2019会計年度第3四半期のiPhoneの売上高は12%減少し、iPhoneから「Android」に乗り換える人も増えているうえ、サムスンの「Galaxy Note10」「Galaxy Note10+」などの競合機種には、魅力的な機能が多数搭載されている。iPhoneを根本的に再設計する必要はない。だが、Appleが次期iPhoneを成功に導き、競合が増える一方のスマートフォン業界で競争力を維持したいのなら、少なくとも7つの改善と機能アップデートが必要になるだろう。
「iPhone XS」では、「iPhone X」に比べてバッテリー持続時間が大幅に改善された。機内モードで動画を再生し続ける米CNETのテストで、大型モデルの「iPhone XS Max」のバッテリーは17時間23分持続した。堅実なバッテリー性能だが、競合製品の「Galaxy S10+」は21時間、華為技術(ファーウェイ)の「P30 Pro」は23時間持続する。バッテリーが特に長く持続するこれらのハイエンドのスマートフォンと比較すると、iPhoneは改善の余地が大きい。
幸いなことに、「iOS 13」では、アプリのダウンロードと起動がより高速かつ効率的になり、「Face ID」によるロック解除も高速化される見通しだ。ダークモードもバッテリーの節約に貢献するかもしれない。黒い画面とメニューページを表示するときは、OLED画面の消費電力が少なくなるため、ささやかながら、バッテリーの急速な消費を防ぐのに寄与する可能性がある。
次期プロセッサー(「A13」という名称になる可能性が高い)もバッテリー持続時間の向上に貢献するかもしれない。多くの人の予想通り、2018年の「A12」プロセッサーと比べて効率性が向上しているのであれば、なおさらである。筆者が2019年のAppleの基調講演で期待しているのは、Appleのマーケティング責任者のPhil Schiller氏が「バッテリー持続時間を30%延長」と書かれたiPhone 11のスライドを提示することだ。
iPhone X、XS、XS MaxのOLEDディスプレイには何の問題もない。だが、サムスンの「Galaxy S10」、S10+、Note10、Note10+の「HDR10+」ディスプレイや、高リフレッシュレートの「OnePlus 7 Pro」が登場したことを考えると、Appleはディスプレイを強化する必要がある。
次期iPhoneの画面の輝度と色域を改善する、という単純な強化でもいい。Appleが「ProMotion」をiPhoneに搭載してくれれば、なお良い。ProMotionは、Appleの「iPad Pro」シリーズに搭載された高リフレッシュレートディスプレイ技術の名称だ。ProMotionでは、通常のスマートフォンやタブレットのディスプレイの1.5~2倍の速さで画面が書き換えられる。その結果、すべてがより鮮明に見え、アニメーションも非常に滑らかにレンダリングされる。うわさが正しければ、「iPhone Pro」が登場するかもしれない。おそらく、「Pro」という言葉はProMotionディスプレイの略称なのだろう。
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