GoogleやFacebookが支援者として計画を進めている米ロサンゼルスと香港を結ぶ太平洋横断海底ケーブルの敷設・運営について、米連邦政府がこの計画の阻止を狙っていると、The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間8月28日に報じた。
米連邦政府側ではこの件で複数の省庁関係者が参加するTeam Telecomというレビューパネル(評価委員会)が結成されているが、同パネルの先導役を務める米司法省はこの計画に反対の考えとされ、具体的な理由については国家安全保障上の懸念ーー同事業に出資する中国企業への懸念および海底ケーブルが稼働した場合に米国と香港が直接結ばれることへの懸念が挙げられている。
問題の海底ケーブル「Pacific Light Cable Network(PLCN)」(全長約1万5000km)はすでに敷設作業がほぼ完了しており、2019年末頃に商用サービスを開始する予定。ただし、WSJではTeam Telecom関係者の話として、連邦政府の反対によりPLCNプロジェクトに必要な許可が下りない可能性があると伝えている。もし許可申請が却下されれば、米国が国家安全保障を理由に海底ケーブル事業の申請を却下する初めてのケースになるという。
PLCNはデータ通信用の帯域幅増加を狙って計画されたもので、サービス開始後には「Google Cloud Platform」やFacebookのユーザーに対して待ち時間の短縮やセキュリティの強化といった利点をもたらすとされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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