YouTubeの最高経営責任者(CEO)、Susan Wojcicki氏は米国時間6月10日、同性愛者のジャーナリストに対して同性愛嫌悪の言葉を浴びせた著名ユーザーのチャンネルを閉鎖しない決定を下して物議を醸し、LGBTコミュニティーを傷つけたことについて、謝罪した。
Google傘下のYouTubeは先週、有名な保守派のコメディアンであるSteven Crowder氏に対して厳格な措置を講じなかったとして、批判を浴びた。Crowder氏はVoxの動画プロデューサーであるCarlos Maza氏を標的にしてきた。Maza氏は、Crowder氏がMaza氏のことを「舌足らずの小人」「小さな同性愛者」などと呼んだ部分を抜粋した動画を作成してTwitterに投稿し、YouTubeの対応を批判した。
Crowder氏の動画はYouTubeの規則に違反していないと同社は述べた。同社は後に、Crowder氏のチャンネルの収益化を禁止することを明らかにした。
Wojcicki氏はアリゾナ州スコッツデールで開催された「Code Conference」で、「本当に心から申し訳なく思っている。この一件がLGBTコミュニティーを傷つけたことは分かっている。それは、当社の意図したことではない」と述べた。
しかし、謝罪したにもかかわらず、Wojcicki氏はYouTubeの決定を支持した。そして、YouTubeはポリシーを「一貫して順守」する必要があるとした。「あのコンテンツを削除した場合、ほかの多くのコンテンツも削除しなければならなくなる。反射的な行動は取りたくない」(同氏)
報道によると、この決定を受けて、LGBTであるGoogleの従業員たちは同社に激怒したという。LGBTの祭典「サンフランシスコ・プライド」の委員会も今回の論争をめぐって、Googleをパレードから締め出すことを検討したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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