米国時間2月5日、YouTubeの最高経営責任者(CEO)を務めるSusan Wojcicki氏は、同社のクリエイターブログに2019年の目標について投稿した。その中で同氏は、YouTubeが2018年に達したいくつかのマイルストーンについて振り返るとともに、望ましくなかった出来事についても触れた。
「われわれが間違っても打ち立てたくなかった記録は、インターネットで最も低評価だった動画に関するものだ。わが家でも、子どもたちから2018年版の『Rewind』には『ドン引き』したと言われた」と同氏は述べた。
YouTubeのRewindは、その年一番の話題を呼んだポップカルチャーの出来事やミーム、人物をピックアップして振り返る、いわばYouTubeの年間動画大賞だ。しかし、2018年版はYouTubeで最も多くの「Dislike(低く評価)」を集めた動画という、ありがたくない称号を得ることになった。2018年版をめぐっては、最多のチャンネル登録者数を誇るYouTuberの「PewDiePie」が含まれていないことに、一部から大きな抗議の声が上がった。しかし、この動画に関する多方面からの不満が大量に寄せられた結果、最新版Rewindに関しては「低く評価」のボタンを押すこと自体が流行の遊びのようになるという事態が起きた。
Wojcicki氏はこの件についてブログで、2019年のYouTubeは「自分たちのストーリーをもっとうまく伝えられるようにする」と述べた。
前向きな成果として、Wojcicki氏は、登録者数が100万人を超えるYouTubeチャンネルの数が、2018年の1年間で「ほぼ倍増した」と報告した。また、1万~100万ドル(約110万~1億1000万円)の収入を得たYouTubeクリエイターの数も40%以上増えたという。
また2019年の優先事項は、「クリエイターやアーティストの成功のサポート」「コミュニケーションとエンゲージメントの改善」「当社が取るべき責任を果たすこと」だと述べた。
同氏はまた、2018年までにYouTubeへの広告掲載を取りやめていた広告主の「ほとんど」は戻ってきたと述べた。広告主が自信を持ってYouTubeに出稿できるようにするための適切なシステムやツールを構築してきたという。YouTube上の不適切なコンテンツに合わせてブランドの広告が掲載されないようにするなどの取り組みを進めたようだ。
さらにWojcicki氏は、同社が各動画の収益化に関する適切な判断ができるようにするための「指標」の改良に取り組んでいることを明らかにした。これにより、広告掲載に適した動画に関する規則を違反したものだけを特定し、排除できるようにするという。また、YouTubeは収益化アイコン(クリエイターに対し動画の広告掲載に関するステータスを伝えるもの)の正確性を40%向上させたほか、誤判定に対してクリエイターが異議申し立てをしやすい仕組み作りにも取り組んでいるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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