Appleの年次開発者会議「Worldwide Developers Conference」(WWDC)の開幕を数日後に控えたタイミングで、Microsoftのハードウェアチームは、筆者の知る限り前例のないことをやってのけた。同チームは、未発表のデバイスのプロトタイプを社内で披露した。そのデバイスは、うわさされていた「Centaurus」デュアルスクリーン搭載ノートPCのようだ。通常、「Surface」チームは極めて秘密裏に活動し、未発表のデバイスを自社の大半の従業員からも隠そうとする。
Microsoftの関係者は先週、全員が出席する会議で、デュアルスクリーンのSurfaceのプロトタイプ(コード名はCentaurusだとみられる)を一部の従業員に披露したという。The Vergeが最初に報じた。筆者は情報筋からも同じ話を聞いている。偶然にも(あるいは、偶然ではないのかもしれないが)、Appleの年次開発者会議「Worldwide Developers Conference」は米国時間6月3日に開幕した。
情報筋によると、Centaurusはデュアルスクリーン搭載ノートPCで、Microsoftはポケットサイズのデュアルスクリーン搭載デバイス「Andromeda」を棚上げした後、Centaurusの開発を進めてきたという。Centaurusは、Microsoftの「Windows Core Operating System」(WCOS)を搭載する最初のデバイスの1つと考えられている。
筆者の情報筋によれば、Centaurusには、デュアルスクリーン搭載ハードウェアをサポートする「Windows」シェルが必要だという。つまり、Microsoftがまだ正式には発表していない「Windows Lite」OSの一部である「Santorini」のことだ。Windows Lite(正式発表後は「Windows」と呼ばれない可能性もある)は、Microsoftが「Chrome OS」に対抗してリリースするOSだと情報筋は話す。Chrome OSと同様に、Liteもアプリアップデートのシームレス化、起動の高速化、コンピューティングのセキュリティと管理しやすさの向上を実現するとされている。
Microsoftの一部のPCパートナーはこのところ、デュアルスクリーン搭載WindowsノートPCの計画について示唆している。これらのWindowsノートPCにも、デュアルスクリーンコンピューティングをサポートするWindowsシェルが必要になると考えられる。これもWindows Lite/Santoriniのことを指しているようだ(SantoriniはWindows Liteのシェルの開発コード名だと考えられている)。「Windows RT」および「Windows 10 Sモード」デバイスと異なり、Windows Lite PCは(ある時点で、そして、おそらく軽量の仮想マシンを通して)「Universal Windows Platform」(UWP)/「Store」アプリだけでなく、「Win32」アプリも実行できるようになるとみられている。このことは、Windows Lite PCの魅力を高めるかもしれない。
筆者は最近、Microsoftが2020年にWindows Liteをリリースする可能性が高いという話を耳にした。これは、Centaurusがおそらく2020年まで完成しない可能性を示唆している。Microsoftは2019年中にLite(とCentaurus)を正式に発表するかもしれないと情報筋は話している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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