Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」は、装着者が転倒したことを検知できる。そして、必要に応じて通報するので、急病で倒れたり、転倒で大けがをしたりした場合に迅速な救急対応が可能になる。
Appleは、Apple Watchのこの動作を実現するのに必要な技術を米国特許商標庁(USPTO)へ特許出願しており、米国時間4月4日に「DETECTING FALLS USING A MOBILE DEVICE」(公開特許番号「US 2019/0103007 A1」)として公開された。出願日は2018年9月11日。
この特許は、何らかのモバイルデバイスにおいて、ユーザーの動きをセンサーで調べ、転倒したと思われる場合に通知する技術を説明したもの。クレーム(請求項)では具体的なデバイスの種類に言及していないが、ユーザーの体に装着可能なウェアラブルデバイスであるとの記述がある。また、実施例の図面から、スマートウォッチを想定していることが分かる。
デバイスのモーションセンサーはユーザーの動きを検知しており、大きな衝撃を感じるとその前後の動きデータと比較し、転倒の動きかどうか調べる。転倒したと判断した場合は、何らかの通知を出す。
通知手段は、デバイスの画面に表示したりアラーム音を鳴らしたりするほか、通信してほかのデバイスに転倒したことを知らせられる。離れた場所で通知を受け取った別の人が確認の連絡をしたり、救助を要請したりといった対応が可能になる。救急車を自動的に呼ぶような処理も実現できる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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