Uber、配車した車がどれなのか見つけやすく依頼者に伝えるAR技術--特許を出願

 タクシーやライドシェアで配車を依頼して車の到着を待っている際、スマートフォンの地図に車の位置がリアルタイム表示されて近づいていることが分かっても、車が列をなしているような都市部だとどれが依頼したものなのか判別しにくい。

 これに対しUber Technologiesは、車の接近を依頼者へ知らせる拡張現実(AR)技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2月28日に「AUGMENTED REALITY ASSISTED PICKUP」(公開特許番号「US 2019/0065852 A1」)として公開された。出願日は2018年6月27日。

公開されたUberの特許(出典:USPTO)
公開されたUberの特許(出典:USPTO)

 この特許は、乗車を希望する人の依頼に応じて配車するシステムにおいて、複数の候補から選んだドライバーの運転する車が依頼者に近づいた際、依頼者の持つスマートフォンなどのデバイスに映像でどの車かを示す技術を説明したもの。依頼者のデバイスは周囲のようすをビデオ表示する機能を備えており、この技術は対象の車を画像解析して認識できる。そのうえで、どの車か分かりやすく示すため、ビデオにグラフィックスやテキストなどの情報を合成して依頼者に伝える。

ビデオに車の情報を重ねて通知(出典:USPTO)
ビデオに車の情報を重ねて通知(出典:USPTO)

 依頼者への接近通知は、車の位置情報にもとづき、乗車指定位置にある程度近づいたタイミングで実行する。また、車の特定は、位置情報のほか、画像から解析した車の形といったデータも利用できる。車の到着予定時刻も特定用データに使える。

 なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。

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