ゴルフというスポーツは、ただ単にボールを遠くへ飛ばせるだけでは勝てない。ボールを狙った場所へ正確に落とし、最終的にグリーンの上を転がしてカップに入れるのだが、グリーンの状態把握が特に難しい。
これに対しNikeは、グリーンの芝を読んでゴルファーにアドバイスする拡張現実(AR)技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2月21日に「GOLF AID INCLUDING HEADS UP DISPLAY FOR GREEN READING」(公開特許番号「US 2019/0054362 A1」)として公開された。出願日は2018年10月22日。
この特許は、カメラでグリーンとカップ、ボールをとらえ、カップインさせるのに適したパットラインをゴルファーの見ている映像に重ねて表示する技術を説明したもの。ディスプレイを備えている電子デバイスなら、どのような形状でも実現可能。もちろん、スマートグラスのようなヘッドアップディスプレイ(HUD)にも適用できる。
カメラでとらえたグリーンの形状や芝目、ボールとカップの位置関係などから、最適なパットラインを算出し、グリーンの映像に合成する。もちろん、ゴルファーが移動したり見る方向を変えたりした場合は、それに合わせて合成する情報も変える。
合成する情報としては、パットラインのほか、カップとボールに対する強調表示、カップとボール間の距離などが考えられる。グリーンの傾きをメッシュ画像や矢印などで表現するアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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