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アップル15の大失態を振り返る--「AirPower」、折れ曲がり疑惑から「Newton」まで - (page 3)

Clifford Colby (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年04月30日 07時30分
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クローンの襲撃(1995)

 Appleは、最初のMacを発売してから10年間は、OSをサードパーティーにライセンスすることに抵抗していた。だが1995年、市場シェアが落ちたことを受け、Macの市場拡大を目的に「System 7」のライセンスを数社に供与し、互換機(クローン)の製造販売を許した。互換機メーカーは競争好き(Power Computingのある広告には「私のMacを取り上げたければ、私を殺してマウスを握ったまま冷たくなった指を引き剥がしてからにしな」とある)だったが、互換機はMacの市場を拡大するのではなく、Appleのシェアを奪った。

 1997年にAppleに戻ったSteve Jobs氏は、互換機の試みを完全に終了し、Appleは再びエコシステムをしっかり管理するようになった。

薄幸なOS、「Copland」(1994)

 1990年代半ば、MacintoshのオリジナルOSは古びかかっていた。そこで、Appleは刷新に取り組んだ。「Copland」というコードネームのプロジェクトは、AppleがMicrosoftのWindows PCに対抗するための、モダンなシステムになるはずだった。

 Coplandのデザインは、野心的で広範なものだった。CoplandではWindowsのアプリが稼働するともうわさされた。AppleはこのOSをまとめ上げるために数年を費やした。だが、Coplandの計画はあまりにも野心的すぎた。Appleは開発者に対しても、Macユーザーに対しても、安定したOSをまったく提供できなかった。1996年の夏、Appleの経営陣はCoplandのプロジェクトを中止し、既存のMac OSのアップデートでCoplandの有用な機能を追加していくことにした。

 Coplandプロジェクトの崩壊で、Appleに残されたのは古めかしいOSだけになり、将来への道筋が見えなくなってしまった。経営陣は、Mac OSを刷新する手っ取り早い方法はOSの構築ではなく買収だと決断し、Steve Jobs氏がAppleを離れた後に立ち上げたNeXT Computerを買収した。NeXTの買収で、AppleはOSだけでなく、CEOも置き換えた。Jobs氏のCEOとしての復帰だ。

未来をかいま見せた「Newton」(1993)

Apple Newton
Apple Newton。
提供:Apple

 Appleの当時のCEO、John Sculley氏を象徴するプロジェクトである「Apple Newton」は、ハンドヘルドデバイスの未来を示していた。この先駆的なデジタルアシスタント端末はユーザーの手にフィットし、タスク管理アプリがプリインストールされており、画面への手書き入力が可能だった。だが、値段が高い上に不具合が多発したので、技術の最先端と見なされるのではなく、笑いものにされてしまった。

 Jobs氏はApple復帰後にNewtonプロジェクトを中止したが、その教訓をiPhoneやiPadに生かし、手書き認識技術をmacOSで再利用した。

その他のAppleの失態

 米CNETの編集者たちが覚えている、その他の黒歴史を幾つか紹介しておこう。

 「FaceTime」のバグ。ビデオ通話アプリFaceTimeのバグにより、受信者が応答する前に受信者側の音声が聞こえてしまう恐れがあった。(2019)

 バタフライキーボード。2015年〜2017年に製造されたMacBookの一部のモデルで、キーが戻りづらくなるなど、キーボードが期待通りに機能しなくなった。(2015)

 「Magic Mouse 2」の充電ポートの位置。この無線マウスを充電するためにはひっくり返さなければならないので、充電中は使えなかった。(2015)

 うっかり置き忘れられたiPhone 4のプロトタイプ。iPhone 4はアンテナゲート問題よりも前に、多難なスタートを切っていた。Appleの従業員がうっかりプロトタイプをバーに置き忘れ、結果的にGizmodoの手に渡ってしまったのだ。(2010)

 ストレスになった「Apple USB Mouse」。「ホッケーパック」とも呼ばれた半透明なマウスは、見た目は良かった。特にカラフルな初代iMacに似合っていた。だが、非常に使いにくかった。(1998)

 高すぎた「Macintosh TV」。Appleにとっての初テレビ製品は、あまりにも高価格な上に設計上の妥協点が多かったため、成功しなかった。(1993)

 時間が掛かりすぎ、高価格だった「Apple Lisa」。Apple Lisaは中身も外観も革新的だったが、予定よりも出荷が大幅に遅れ、価格が高く、1年後にMacが出荷されると影が薄くなってしまった。(1983)

 出荷が遅れ、問題だらけだった「Apple III」。「Apple II」の成功にさらに成功を重ねようと開発されたApple IIIは、Appleにとっての最初の深刻な失敗だった。(1980)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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