1月28日~2月3日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
AppleのFaceTimeは、これまで、コンシューマ向けに提供されている最もセキュリティに安心できるビデオ・音声通話の手段とされていた。電話番号でそのまま利用でき、自分と相手との間で暗号化される仕組み。Appleですら、その内容を知ることはできないという。
米国ではiMessageとともに、利用のハードルの低さと余計なアカウントを作らなくて良い点から、人気のあるコミュニケーション手段となっていた。
2018年リリースのiOS 12で、グループFaceTimeに対応し、最大32人までのビデオ通話に対応した。会社のチームの会議の大半はこれでカバーできるし、オンラインゲームの仲間とのチャットにも利用できる。
しかし、この機能にバグが存在していることが明らかとなった。iPhoneユーザーがグループFaceTimeを開始する際、通話を受信した人の音声が通話に聞こえてしまうという。さらに、着信拒否をしてもカメラのビデオが送信されてしまう。
つまり、FaceTime着信にでなくても、自分の顔と声が相手もしくはグループに流れてしまう状態だった。悪意のある人の側からみれば、iPhone、iPadなどのFaceTime対応端末を使えば、その相手の盗聴を簡単に可能にするということだ。セキュリティをブランドにまでしてきたAppleにとっては、致命的なバグと言える。
しかしその重大さを分かっていなかったかもしれない。このバグが明らかになったのは米国時間1月28日のことだが、実はアリゾナ州に住む14歳の少年がこのバグを発見し、母親を通じてAppleに報告と警告を発していたという。しかし、Appleは開発者でなければバグ報告できないと、バグの対策に乗り出す気配はなかったそうだ。
なお後日、この少年は、バグ報告の報奨金を得られることになった。
アップル「FaceTime」、通話相手が応答前に音声が聞こえる恐れのあるバグ(1/29) アップル「FaceTime」のバグ、少年が1週間以上前に発見していた(1/30) アップル、「FaceTime」のバグをめぐり弁護士から訴えられる(1/31)AppleはFacebookやGoogleが社内アプリとして配布してきたアプリについて、重大な規約違反があったとして、これらの企業に対する社内アプリ配布の権限を剥奪した。
もともとiOS向けアプリでは、企業が社内向けにアプリを開発して業務に利用できるようにする『Enterprise Developer Program』が備わっていた。App Storeに公開せずにアプリを利用できる点で、企業のiPhone・iPad活用で重要な機能だった。
しかしFacebookやGoogleは、この仕組みを使って、社外のユーザーに対して紹介料を支払いながら、ユーザーのデータを提供してもらう活動を「リサーチ」として行ってきた。つまり、App Storeでは審査を通過し得ない、ユーザーデータの収集を目的としたアプリを、社内向けアプリ配布の仕組みを使って配布してきた。
アップル、社内向けアプリの配布プログラムからFacebookをブロック(1/31) グーグルの「Screenwise Meter」アプリもアップルのポリシーに違反か(1/31)Appleはサービス部門を順調に成長させているが、2019年は更にその伸びを加速させるための施策を次々に打ち出してくると考えられる。そのなかで重要なのが、サブスクリプションサービスだ。
AppleはすでにApple Music、iCloud追加容量、iTunes Matchといったサブスクリプションサービスを提供しているが、さらに2019年は雑誌、そしてオリジナル映像コンテンツのサブスクリプションサービスを打ち出し、サービス部門成長の起爆剤にしていきたいと考えている。
そうした中で、新たなサブスクリプション候補として、ゲームの計画が報じられた。毎月一定額を支払うことで、有料もしくは月額制のゲームがプレイできるようになるサービスとみられている。
KDDI、「Apple Music」を半年間無料に--国内キャリアで初めて(1/29) アップル、ゲームのサブスクリプションサービスを計画か(1/29)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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