スマートフォンやタブレットのタッチパネル、音声入力など、実用的な文字入力方法は数多く存在するが、長い文章を書く場合やプログラミングをする際には、やはりキーボードが使いやすい。そのため、多種多様なキーボードが販売されていたり、ノートPCに搭載されていたりする。
Appleは新たなタイプのノートPC用キーボードとして、ガラス素材で一体成形するキーボードを考案。このアイデアを米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月31日に「COMPUTER WITH KEYBOARD」(公開特許番号「US 2019/0033923 A1」)として公開された。出願日は2018年7月25日。
この特許は、ディスプレイ部とベース部がヒンジで接続された電子デバイスに搭載するガラス製シート状キーボードの仕組みなどを説明したもの。クレーム(請求項)では言及していないが、タイトルと実施例などから、クラムシェル型ノートPCに搭載するキーボードを想定していることが分かる。
ガラス製シートはところどころ盛り上がった部分が設けられ、押すと変形する構造になっている。つまり、この部分がキーボードの各キーとして機能する。タブレットの画面に表示されるソフトキーボードと違ってこの特許のキーボードは凹凸があるうえ変形するので、押した感触が得られ、同じガラス製でも操作性が高いだろう。
シートが見通せるため、キーボードの下に画面を組み込んで表示デバイスとして使うこともできる。キー配列に応じて表示内容を変更すれば、キー配列が変更しやすいキーボードとなる。
さらに、各キーの部分にアクチュエーターを組み込み、押された際に振動させてクリック感を強めたり、何らかの振動フィードバックで情報を伝えたりすることも可能だ。また、ベース部のキーボード横には、タッチ操作可能な領域も設けるとしている。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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