Mozillaは「Google Chrome」に負けたことを認めてGoogleのブラウザ技術を採用するべきだと、Microsoftの幹部が米国時間1月25日に提案した。これに対し先週末、「Firefox」の独立性が今まで以上に重要になったとの反論が起きていた。
ChromeはGoogleのオープンソースソフトウェアプロジェクト「Chromium」をベースに構築されている。オープンソースのため、誰でもChromiumのコードを自分のプロジェクトで使って改良し、変更点を還元することが可能だ。現在、Chromeは優位性を保持しており、Googleは同ブラウザの改善に多額の資金を投じている。そのため、多くのブラウザメーカーは、まさにMicrosoftの幹部が提案したことを実行している。Chromiumベースのブラウザメーカーには、OperaやVivaldi、サムスン、Brave、そして、最近ではMicrosoftなどがある。Microsoftは現在、Googleのブラウザ技術をベースとして、「Edge」ブラウザを再構築しているところだ。
ウェブ開発者ツールに取り組むMicrosoftのプログラムマネージャー、Kenneth Auchenberg氏は、Mozillaもこの流れに加わるべきだとツイートした。
「私の見解:@mozillaが哲学的な象牙の塔から降りるときが来た。ウェブはChromiumに支配されている。ウェブのことを本当に『気にかけている』なら、彼らは5%以下のユーザーしか使用しないパラレルワールドを構築するのではなく、Chromiumに貢献するだろう」。Auchenberg氏は、この見解が同氏の個人的な意見であり、Microsoftの立場ではないことを明確にしていた。
Mozillaを支持する人々は、同社の使命がChromeの支配によって一層重要になったと考えている。
ウェブ開発者のJeremy Keith氏は「まったく同意できない。Chromiumがこれほど大きな市場シェアを有しているからこそ、Mozilla(または他社)が多様性のために戦うことが不可欠なのだ」とツイート。「パラレルワールドの構築?それこそが貢献というものだ」とした。
Mozilla、Microsoft、Googleはいずれもコメントを控えた。
編集部注(1月31日9時54分):原文の修正にともない、日本語版もタイトルを修正しました。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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