クララが家にやって来た--Facebookで広がるワンコと里親の出会い - (page 3)

Kent German (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年01月21日 07時30分

広範なリーチ

 ASPCAでソーシャルメディア戦略ディレクターを務めるOlivia Melikhov氏は、同団体のソーシャルメディアアカウントを監視する6人チームの1人だ。Melikhov氏とAdams氏は(「ライブ動画」を含む)FacebookTwitterYouTubeLinkedInInstagram養子犬の紹介だけでなく、問題提起、パピーミル(子犬工場)の規制など立法の提唱、募金活動に活用している。ASPCAは2018年、Facebookのオンラインツールを使って440万ドル(約4億8000万円)の資金を集めた

米CNETのソーシャルメディアプロデューサー、Alexandra Able氏は最近、Lisichkaを養子に迎えた。Facebookでプロフィールを見て、Marin County Humane Societyからもらい受けたのだ。
提供:Alexandra Able
米CNETのソーシャルメディアプロデューサー、Alexandra Able氏は最近、Lisichkaを養子に迎えた。Facebookでプロフィールを見て、Marin County Humane Societyからもらい受けたのだ。
提供:Alexandra Able

 Facebookは、数千の動物保護施設や救助団体がFacebookの募金ツールを活用していると語った。そうしたグループの多くは、限られた地域や犬種を専門としている。

 Facebookで慈善・寄付パートナーシップ担当ディレクターを務めるPaul Young氏は、「われわれは人々が自分のペットや、助けを必要としている動物が幸福で健康であるよう支援したいと考えていることを理解している。動物保護施設や救助組織などの非営利団体が可能な限り多くの動物を救えるように、募金ツールその他の機能を開発している」と語った。

 ASPCAのMelikhov氏は、ソーシャルメディアはそれぞれに長所があると言う。Wonder Dogの場合のように、Instagramはやり取りのきっかけになる犬の短いストーリーに向いている。詳しい犬のプロフィールを紹介するなら、シェアが簡単なFacebookの方がいい。Twitterは短いキャッチフレーズと動画向きだ(ASPCAは保護施設からの養子犬引き取りを促すキャンペーンで「#FindYourFido(あなたの忠犬を見つけよう)」というハッシュタグをTwitterで使っている)。

 「困っている犬の話に弱い人は多く、そうした話はシェアされやすい。われわれは可能な限り多くの手段を使うようにしている。これは、どこにいてもできることだ」(Melikhv氏)

 だが、ASPCAは投稿を拡散するために著名人やソーシャルメディアのインフルエンサーと協力することもある。例えば2018年、俳優のPatrick StewartさんがInstagramで、ASPCAが闘犬場から救ったOrsonを紹介した。歌手のRicky Martinさんは「Find Your Fido」プログラムを紹介した。ソーシャルメディアの普及以前、2007年にはシンガーソングライターのSarah McLachlanさんが涙を誘うASPCAのテレビCMでミームを巻き起こし約3000万ドルの寄付が集まった

 だが、ソーシャルプラットフォームの急速な変化が、Melikhov氏とAdams氏に難題をもたらしている。Facebookは1年前、ニュースフィードを変更し、家族や友達からの投稿をブランドやメディアからの投稿より優先的に表示するようになった。

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Here is the story of Clara Grace. Please scroll through the photos Back on a Sunday in February, Linda got an SOS about an elderly Boxer at the Fresno shelter that had come in as as stray. She was at death’s door, starving and on the euthanasia list at the shelter. We sent out the SOS for a foster and Nicole in Redding took her in. We took her to the doctor first, her liver levels were out of control and she did have some difficulty walking. We hoped for the best and sent her to her new foster home. She thrived there with Nicole and eventually was ready to come back to the Bay Area and be put up for adoption. She went to a foster in San Jose but the stairs in her home proved difficult and once again, an SOS was sent out. Eric and Kent in Oakland agreed to foster her and took her to her first adoption event where she did great. But because of her age, we decided that it should be her last public event and we would still promote her on SM and the website. Well now, we are happy to announce that Eric and Kent have decided to ADOPT Clara Grace and give her FUREVER home. She’ll be loved, spoiled and cared for in her senior years. We’ve said it before and we’ll say it again. #FOSTERINGSAVESLIVES #RESCUEWORKS #SENIORDOGSRULE #boxerlove #happyending #adoptaseniordog #fosteradog Thank you to all the fosters, the volunteers who helped transport her, the vets, the shelters that reach out and to everyone who helped this starving, street dog find her happy ending! Thank you!!!!!! Your donations allow us to save dogs like Clara. Thank you for anything you can give to help us SAVE LIVES. Thank you!!

wonderdogrescueさん(@wonderdogrescue)がシェアした投稿 -

 Melikhov氏は「その結果、より多くのオーディエンスにリーチするには、魅力的で説得力のあるコンテンツを開発するために一層努力する必要があった。さらに、投稿の頻度を減らし、最もシェアされる可能性の高いコンテンツのみに集中することにした」と語った。

 それでも、Melikhov氏は地域の保護施設にFacebookを熱心に勧める。多くの施設はボランティアに依存しており、少ない予算で運営されている(ASPCAは保護施設を対象としたソーシャルメディア利用のためのオンラインセミナーも主催している)。「Facebookは無料だ。広告予算がなくても、Facebookを使える」(Melikhov氏)

 クララ自身はFacebookを使っていないが、私自身のFacebookページ(とTwitterフィード)は今、クララの写真でいっぱいだ。彼女はまだ普通に歩けないし、毎日痛みや神経損傷のための薬が必要だが、Wonder Dogのウェブサイトで見つけた痩せこけた状態より100倍はよく見える。クララもきっとFacebookが好きだと思う。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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