ASPCAでソーシャルメディア戦略ディレクターを務めるOlivia Melikhov氏は、同団体のソーシャルメディアアカウントを監視する6人チームの1人だ。Melikhov氏とAdams氏は(「ライブ動画」を含む)Facebook、Twitter、YouTube、LinkedIn、Instagramを養子犬の紹介だけでなく、問題提起、パピーミル(子犬工場)の規制などの立法の提唱、募金活動に活用している。ASPCAは2018年、Facebookのオンラインツールを使って440万ドル(約4億8000万円)の資金を集めた。
Facebookは、数千の動物保護施設や救助団体がFacebookの募金ツールを活用していると語った。そうしたグループの多くは、限られた地域や犬種を専門としている。
Facebookで慈善・寄付パートナーシップ担当ディレクターを務めるPaul Young氏は、「われわれは人々が自分のペットや、助けを必要としている動物が幸福で健康であるよう支援したいと考えていることを理解している。動物保護施設や救助組織などの非営利団体が可能な限り多くの動物を救えるように、募金ツールその他の機能を開発している」と語った。
ASPCAのMelikhov氏は、ソーシャルメディアはそれぞれに長所があると言う。Wonder Dogの場合のように、Instagramはやり取りのきっかけになる犬の短いストーリーに向いている。詳しい犬のプロフィールを紹介するなら、シェアが簡単なFacebookの方がいい。Twitterは短いキャッチフレーズと動画向きだ(ASPCAは保護施設からの養子犬引き取りを促すキャンペーンで「#FindYourFido(あなたの忠犬を見つけよう)」というハッシュタグをTwitterで使っている)。
「困っている犬の話に弱い人は多く、そうした話はシェアされやすい。われわれは可能な限り多くの手段を使うようにしている。これは、どこにいてもできることだ」(Melikhv氏)
だが、ASPCAは投稿を拡散するために著名人やソーシャルメディアのインフルエンサーと協力することもある。例えば2018年、俳優のPatrick StewartさんがInstagramで、ASPCAが闘犬場から救ったOrsonを紹介した。歌手のRicky Martinさんは「Find Your Fido」プログラムを紹介した。ソーシャルメディアの普及以前、2007年にはシンガーソングライターのSarah McLachlanさんが涙を誘うASPCAのテレビCMでミームを巻き起こし、約3000万ドルの寄付が集まった。
だが、ソーシャルプラットフォームの急速な変化が、Melikhov氏とAdams氏に難題をもたらしている。Facebookは1年前、ニュースフィードを変更し、家族や友達からの投稿をブランドやメディアからの投稿より優先的に表示するようになった。
Melikhov氏は「その結果、より多くのオーディエンスにリーチするには、魅力的で説得力のあるコンテンツを開発するために一層努力する必要があった。さらに、投稿の頻度を減らし、最もシェアされる可能性の高いコンテンツのみに集中することにした」と語った。
それでも、Melikhov氏は地域の保護施設にFacebookを熱心に勧める。多くの施設はボランティアに依存しており、少ない予算で運営されている(ASPCAは保護施設を対象としたソーシャルメディア利用のためのオンラインセミナーも主催している)。「Facebookは無料だ。広告予算がなくても、Facebookを使える」(Melikhov氏)
クララ自身はFacebookを使っていないが、私自身のFacebookページ(とTwitterフィード)は今、クララの写真でいっぱいだ。彼女はまだ普通に歩けないし、毎日痛みや神経損傷のための薬が必要だが、Wonder Dogのウェブサイトで見つけた痩せこけた状態より100倍はよく見える。クララもきっとFacebookが好きだと思う。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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