クララが家にやって来た--Facebookで広がるワンコと里親の出会い - (page 2)

Kent German (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年01月21日 07時30分

SNSで里親を募集

 Linda Beenau氏は、サンフランシスコに拠点を置くWonder Dog Rescueを立ち上げた、同団体の責任者だ。この団体がクララをフレズノの保護施設から救い出してくれた。Beenau氏は28年間、犬を支援しており、すぐにFacebookをやめるつもりはない。

 「Facebookは素晴らしいツールだ。(里親募集中の犬を紹介する際、)クリックしてもらえないメールを送るよりも、画像付きの投稿を使う方が効果的だ」(Beenau氏)

 Facebookを活用するのはWonder Dogだけではない。ASPCAが2018年9月に実施した調査によると、動物保護団体の76%が2018年にソーシャルメディアの利用を増やし、中でもFacebookが養子縁組で最も効果的だと答えた。66%がソーシャルメディアで募金高が増えたとし、56%が高齢の動物や障害のある動物の養子縁組の成功率が上がったと答えた。

Wonder Dog Rescueの創設者で責任者のLinda Beenau氏(左)。右は保護された直後のクララ。
提供:Wonder Dog Rescue
Wonder Dog Rescueの創設者で責任者のLinda Beenau氏(左)。右は保護された直後のクララ。
提供:Wonder Dog Rescue

 Beenau氏と同僚によるFacebookInstagramTwitterの主な利用目的は、引き取りあるいは一時預かり可能な保護犬の写真と簡単なプロフィールの投稿だ。若者向けの簡単な紹介であればInstagramが向いているが、保護犬の詳しい紹介や募金ではFacebookの投稿が最も反応を得られる。PetFinderWeRescure(いずれも「iOS」および「Android」向けの無料アプリ)も便利なツールだ。

 Wonder Dogは今でも自身のウェブサイトで保護犬を紹介し、定期的にサンフランシスコのベイエリアで譲渡会を開催している。いずれも人々が自分から見に行く必要がある方法だ。だが、Facebookは、人々のニュースフィードに直接保護犬のプロフィールを表示できる効果的な場所だ。たとえニュースフィード上の友達の休暇の写真を見ていても、保護犬の画像も目に入る。

 ソーシャルメディアは「どこにいても欲しい犬に出会うことができる」とBeenau氏は言う。「オンラインで気になる犬を見つけたら、譲渡会に会いに行けばいいのだ」

 高齢だったり健康に問題があったりで引き取り手を探すのが難しい保護犬は特にFacebookの恩恵を受けている。ほとんどの保護施設は、限られたスタッフとリソースを、引き取ってもらえる可能性の高い動物の世話と宣伝に集中させるため、養子に出すのが難しいケースで救助組織と協力するためにFacebookを使う。

 クララはそのケースだった。私の夫が7月初旬にFacebookでクララのプロフィールと一時預かり募集を見つけ、Wonder DogのFacebookページに「いいね!」した。私たちは翌日彼女を迎えに行き、2週間預かった結果、養子にせずにはいられなくなってしまった。

 「Facebookにはこういう即時性がある。誰かがうちのFacebookページに犬のプロフィールを投稿しても、私はその犬を救えないが、1クリックでその投稿をシェアできる」(Beenau氏)

 それでも、Wonder Dogはソーシャルメディアに依存しすぎないよう注意しているとBeenau氏は言う。犬を引き取りたい人が全員Facebookを使っているわけではないし、Facebookのようなサービスのリーチは逆効果になることもある。「もし純血種や小さくてかわいい犬など、人気のある犬を紹介したら、大勢が飛びつく」。

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