先週閉幕した世界最大級の家電見本市「CES 2019」で、多くの話題の中心となっていたのは2つの企業だった。GoogleとAmazonだ。両社にとって、1月にラスベガスに赴き、この砂漠地帯で激しい戦いを繰り広げ、スマートホーム、スマートカー、スマートフォンの分野でどちらが勢力を拡大できるのか確かめることが、毎年恒例の行事になりつつある。
リングの一方のコーナーには、「Alexa」がいる。Alexaは、Amazonが2014年にスマートスピーカ市場を開拓する際に利用した音声アシスタントで、今では業界のリーダーとなっている。同社が「Echo」スマートスピーカで初めて搭載したAlexaは、現在ではほとんどの人が知る名前になっている。
もう一方のコーナーに立っているのは、その2年後に音声アシスタント市場に参入したライバルの「Googleアシスタント」だ。Googleアシスタントは、同社の「Google Home」製品に搭載されており、「Hey Google」といったフレーズで起動する。
CESの開幕前から既に、両社は自らの力を見せつけようとしていた。Amazonは米国時間1月4日、1億台以上のAlexaデバイスを販売したことを発表した。それに負けじと、Googleも7日、Googleアシスタント搭載端末が1月末までに10億台を突破する見通しであることを明かした。だが、どちらの数字も全体像を伝えるものではない。例えば、この10億台のGoogleアシスタント搭載端末の大部分は、同ソフトウェアがデフォルトでインストールされる「Android」スマートフォンだ。
両社はそれぞれ異なる戦略を持ってCESに臨んだようだ。Googleは大胆かつ派手に、「Hey Google」というフレーズをあらゆるところにちりばめた。Amazonはもっと巧妙なアプローチを採用し、パートナーのブースや壇上でのプレゼンテーション、あらゆる種類の大量の製品に「Works with Alexa」(Alexa対応)のマークを付けることによって、会場の至る所で存在感を出すよう努めた。
ラスベガスに到着してから1週間、各社のさまざまな動向を取材してきた米CNETのBen Fox Rubin記者(Amazon担当)とRichard Nieva記者(Google担当)が、CESで起きたことを分析した。バズった話題から製品発表、おかしな帽子まで、ありとあらゆることについて語り合った。そして、最後に、GoogleとAmazonのどちらがCES 2019で勝利を収めたのか、という質問に答えを出そうと試みた。
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