Facebookは欧州の新しいプライバシー保護規則をめぐってもめるかもしれない。
CNBCの報道によると、アイルランドデータ保護委員会(IDPC)は米国時間10月16日、欧州ではおよそ300万人のFacebookユーザーが、9月に公表された同社の個人情報流出の影響を受けたことを明らかにした。
Facebookは10月12日、ハッカーが2900万人のユーザーから情報を盗んだと発表した。9月の発表では、被害者数を5000万人としていた。ハッカーはFacebookのデジタルキーを盗んだ後にユーザーのアカウントから情報を盗み取っていた。盗まれた情報には名前、誕生日、居住地、職場、電子メールアドレスや電話番号などの連絡先が含まれていた。
Facebookは、10月初旬からIDPCと協議していることを認めた。
CNBCによると、今回のデータ漏えいは、欧州で新しく施行された一般データ保護規則(GDPR)に関する初の重要な試金石になるという。このプライバシー保護規則は、欧州連合(EU)に加盟している28カ国で5月に施行された。Facebookなど、EU圏でデジタル事業を展開する企業に影響し、企業が所有するデータや情報を共有している相手についてこれまで以上の開示性を求めるものだ。
Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は4月、米上院公聴会で、GDPRは概して「インターネットにとってとても前向きな一歩になるだろう」と述べた。
GDPRは、企業のデータが侵害された場合、72時間以内に報告することを義務付けている。制限時間内に報告を怠った場合、Facebookには10億ドル(約1120億円)以上の制裁金が科される可能性がある。
「われわれがFacebookに強く勧めるのは、EU圏のデータ保護規則に則ってIDPC委員長に全面的に協力し、影響を受けたユーザーに必要な情報をすべて提供することだ」と、欧州委員会の広報担当者であるChristian Wigand氏は電子メールの声明で述べた。
米CNETはIDPCにコメントを求めたが回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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