Apple、Google、Microsoft、およびMozillaは米国時間10月15日、各社のブラウザでTransport Layer Security(TLS)1.0と1.1を2020年上半期中に無効化することを明らかにした。
「Microsoft Edge」のシニアプロダクトマネージャーを務めるKyle Pflug氏は、「2019年1月19日に20周年を迎えるTLS 1.0は、暗号化と認証によってウェブ接続を保護するTLSプロトコルの最初のバージョンだ」と述べている。
「セキュリティ技術を修正のないまま利用するには、20年という期間は長い。TLS 1.0とTLS 1.1の最新の実装で目立った脆弱性は見当たらないと思っているが、(中略)より新しいバージョンに移行することが、ウェブをすべての人にとってさらに安全なものにするのに役立つ」(Pflug氏)
今回の発表は、インターネット標準の開発と推進に取り組む組織Internet Engineering Task Force(IETF)が、TLS 1.0とTLS 1.1の両バージョンを正式に廃止する議論を進めているなかでなされたものだ。
4社のブラウザ(「Google Chrome」、「Edge」と「Internet Explorer」、「Firefox」、「Safari」)はすでにTLS 1.2をサポートしており、先ごろ承認されたTLS 1.3の完成版も間もなくサポートする予定だ。ChromeとFirefoxはすでにTLS 1.3のドラフト仕様をサポートしており、AppleとMicrosoftはサポートに向けて取り組んでいる。
Microsoftが、SSL Labsの統計データを引用して述べたところによると、インターネット上のサイトの94%がすでにTLS 1.2に対応しており、旧バージョンのTLSを利用しているサイトはわずかだという。
またPflug氏は、「Microsoft Edgeで日常的に行われている接続のうち、TLS 1.0または1.1を利用しているものは1%に満たない」と、自社の統計データを引き合いに出して述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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