Appleは2年前、子供の左脳に働きかける「Everyone Can Code」をリリースした。同社が米国時間10月1日に提供開始した新しい「Everyone Can Create」プログラムは、今度は右脳に働きかけることを目的としている。
Appleは2016年にEveryone Can Codeをリリースした時、コーディングを「なくてはならないスキル」とし、STEM(科学、技術、工学、数学)を尊重するハイテク指向の世界において、幼稚園から大学までの学生を成功へと導くための、学習ガイドやツールの提供を開始した。
今回のEveryone Can CreateでAppleが推進するのは、クリエイティビティだ。Everyone Can Createは、スケッチ、ビデオ、写真、音楽プロジェクト、つまり、STEMに「芸術」(A:アート)を加えたSTEAMに基づくカリキュラムのAの部分を、初等教育および中等教育のカリキュラムの一環として既に教えられている教科に取り入れるように、教師や学生を支援するための取り組みだ。
Appleは、3月に開催した教育分野を対象としたiPad関連イベントで、Everyone Can Createを発表した。同イベントでは、最低価格のiPadがアップデートされ、99ドルの「Pencil」のサポートが追加された。Everyone Can Createでは、4つのプロジェクトガイドに分かれた300のレッスンアイデアが「Apple Books」で無料で利用できるほか、教師用のリソースガイドが用意されている。これらの最初のレッスンは、中等教育(5〜9年生)向けに英語で提供される。K-12(幼稚園から高校)のうち、それよりも小さい学童(K〜4年生)とそれよりも大きい高校生(10〜12年生)向けのアイデアや他の言語は、今後順次追加されていく予定だ。
Appleによると、これらの取り組みはいずれも、学生と教師がクリエイティブに問題を解いて作業できるように支援することを目的としている。一方、教育市場における同社のシェアを取り戻す役割も担っている。調査会社Futuresource Consultingによると、特に米国では、消費者や企業向けの販売が「停滞」する一方で、小学校や中学校における新しいモバイルPCやタブレットの導入が進んでいるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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