「iPhone XS」を使って感じたカメラやFace IDの進化、実現してほしかったこと - (page 2)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2018年09月21日 07時30分

ポートレートモードで被写界深度を調整する機能も利用可能

 2017年のiPhone Xと「iPhone 8 Plus」のカメラのアップグレードで目玉だったのは、デジタル一眼レフカメラ風の顔写真を撮影できるポートレートモードだ。前景の顔に焦点を当てて、背景をぼかす効果のことである。「ボケ」と呼ばれるこの効果は、それ以降の全てのスマートフォンカメラで必須の機能となっている。

 2018年モデルでは、Appleはソフトウェアを使用して、写真撮影後に背景のピントを調整できる機能も追加している。サードパーティーのアプリは既に同様の機能を提供しており、サムスンの「Galaxy S9」やLGの「G7 ThinQ」など、他社のスマートフォンもAppleに先んじて背景のぼかし調整機能を搭載している。Appleの撮影後のボケ効果はシャープに見える。Appleが2017年にベータ版を発表して以来、この機能はソフトウェア修正のおかげで段階的に向上している。ただし、これを利用できるのはポートレートモード使用時のみだ。特定の距離から撮影する必要があるので、筆者がこのモードをデフォルトに設定することはめったにない。とはいえ、恋人やペットの完璧な写真を撮影するときに、より多くのカスタマイズ機能を利用したいという人は、この機能でいろいろ遊べるだろう。

写真撮影後にぼかし効果を調整できるようになった
写真撮影後にぼかし効果を調整できるようになった
提供:Sarah Tew/CNET

 被写体にクリエイティブな照明エフェクトを適用するポートレートライティング機能は、不自然な感じが若干薄まったが、今でも出来栄えにムラがある。筆者がポートレートライティングモードで撮影した顔写真は、依然として、顔と暗い背景の境目に違和感がある。

「Face ID」の高速化により、ホーム画面へのより迅速なアクセスが可能に

 筆者は2017年、Face IDに対して複雑な感情を抱いていた。Appleの顔認識は実際に本当にうまく機能する。不思議に思うほどうまく機能することもよくある。だが、iPhone Xを使って日常生活を過ごす中で、Face IDが自分を認識してくれないことや、本体のロックを解除してくれないことも多々あった。本体の持ち方が悪かったのかもしれない。本体の位置や距離が適切でなかったのかもしれない。あるいは、普段眼鏡をかけている筆者が、眼鏡をかけていなかったからかもしれない。こうした不具合が発生すると、古き良きボタンベースのTouch IDが恋しくなることもしばしばだった。

 XSおよびXS MaxのFace IDは高速化しているが、筆者が望んでいたほど劇的には速くないこともある。指でスワイプするのに近い速さで本体のロックを解除できるようにはなった(これまでと同様、本体を見つめるだけではホーム画面に移行せず、ロック解除のプロセスを完了するにはその後スワイプする必要がある)。だが、依然として、一定の距離を離してiPhone XSを持たなければならない。近すぎてもいけないし、傾いていてもいけない。XSはかなりうまく機能すると筆者は感じるようになったが、それでも、ジェスチャーやナビゲーションに関しては、Face IDが登場する前よりも分かりにくく、ホームボタン搭載のiPhoneから乗り換えた人にとっては少し奇妙な感じが残るだろうと思っている。

Face ID
Face IDは高速化した
提供:Sarah Tew/CNET

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