2018年もこの時期がやってきた。新しい「iPhone」が欲しいなら、待った方がいい。Appleは新型iPhoneを数週間のうちに発表すると予想されているからだ。今年はAppleが2機種ではなく3機種のiPhoneを発表するという多数のうわさが流れている。大画面のもの、低価格のもの、そして、華為(ファーウェイ)の「P20 Pro」のように3つの背面カメラを搭載するものだ。
うわさによると、Appleは「iPhone X」の大型版「iPhone X Plus」(仮)と、非常に安価なモデルを設計しているという。ちなみに、Appleのプレミアムフラグシップ端末に関しては、高価格であることは問題にならない。現行の最高価格の「iPhone X」は999ドル(日本では税別11万2800円から)だが、2018年1〜3月に最も売れた端末だった。次に売れたのは「iPhone 8」と「iPhone 8 Plus」だ。当然ながら、高くないモデルは市場規模を確実に広げるだろう。発売から数カ月すると、iPhone Xの当初の勢いは失われていった。
デザインの改善と新機能の追加だけでなく、AppleはiPhone Xに新素材や新色、プロセッサの高速化、解像度の向上、バッテリ持続時間の改善などを加えるとみられる。
一方、Android陣営はiPhone Xに対抗する動きを見せている。Googleは5月の「Google I/O」で、次期モバイルOS「Android P」の新機能として、ジェスチャーベースのインタフェースを紹介した(ちなみに、Googleはこの新しいナビゲーション操作を、iPhone Xの発表より前から準備していたと主張している)。そして、サムスンの「AR絵文字」と「インテリジェントスキャン」だ。これらは、iPhoneの「アニ文字」「ミー文字」「Face ID」の劣化版で、オリジナルには到底およばない。
OnePlus、ASUS、LG Electronics、ファーウェイをはじめとするAndroid端末メーカーは、Appleが広めた(最初に市場に投入されたのは「Essential Phone」だが)切り欠きデザインに倣った端末を発表あるいは発表するとうわさされている。そして、ファーウェイのP20の切り欠きは、表示/非表示を切り替えることができる。興味深いことに、サムスンは切り欠きを避けており、最新の「Galaxy Note9」にも切り欠きはない。
Android勢がカメラ技術やその他の分野で進歩を続ける以上、Appleはその栄光に安住してはいられない。企業価値が1兆ドルを超えた同社についての懸念は、スマートフォン市場全体が減速する中、驚異的な栄光を維持できるのかどうかということだ。
次期iPhone登場まであと数週間とみられる(そして、その機能がどうなるかについて何の証拠もない)が、うわさの数々は、新製品がどのようなものになるかについてヒントを与えてくれる。
Qualcommは次期iPhoneにモデムを供給しない見通しであることを明らかにした。同社の最高財務責任者(CFO)、George Davis氏は業績発表後の電話会見で、「Appleは次期iPhoneで、われわれのではなく、われわれの競合のモデムを採用するだろう」と語った。同氏の言う「競合」とはIntelのことだ。
ではなぜこれがそのまま2018年のiPhoneが遅くなることを意味するのだろうか。テストによると、Qualcommのモデムチップは通常、下りでIntelのチップより速いのだ。
これが本当かどうかは、新iPhoneを実際にテストしてみるまでは分からない。
Appleは2018年、新iPhoneを3機種発売する計画だといううわさだ。2台は有機ELディスプレイで、1台は液晶という。Morgan Stanleyのアナリスト、Katy Huberty氏によると、有機ELの2台は9月中の出荷だが、液晶iPhoneは10月まで出荷されないという。
「Appleの5.8インチおよび6.5インチの有機ELディスプレイのiPhoneについては今のところ遅れはない。だが、6.1インチの液晶iPhoneは、液晶のバックライトの問題で量産が予定より1カ月遅れる。それでもサプライヤーによると、当初予測した6週間の遅れよりは改善した」(Huberty氏)
新iPhoneで少し節約したいと思っている人は、入手するまでに少し待つ必要がありそうだ。
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