「Chrome」の拡張機能をインストールしようとする場合、その入手経路はまもなくGoogleの「Chrome Web Store」のみとなる。
拡張機能とは、広告ブロックやタブ管理のほか、新規タブページに表示する画像を探したり、犬の画像で画面を埋め尽くしたりといった、便利で楽しい機能を備えるソフトウェアだ。しかし残念ながら、ユーザーの活動を監視するマルウェアや、ユーザーのコンピュータの処理能力を利用して利益を得ようとする仮想通貨採掘者に、手段として利用される恐れもある。
こうした問題を排除するために、Googleは、「インラインインストール」機能を削除する。インラインインストールは、Chrome Web Storeを経由しなくてもChromeに拡張機能を追加できるように、インストールボタンをウェブサイトに配置できる機能だ。しかしGoogleは、Chrome Web Storeであれば透明性が十分に確保されると判断した。そこで同社は米国時間6月12日、拡張機能の入手経路をChrome Web Storeだけに絞るための3段階からなる計画を開始した。
Googleは、オープン性によって可能となる不正行為を排除するためにオープン性を犠牲にすることもあり、これはその新たな例といえる。
Googleは当初、拡張機能をユーザーがどこからでもダウンロードできるようにしたいと考えていたが、その方針を撤回し、代わりにChrome Web Storeで配信されている拡張機能のインラインインストールを提供した。しかし今、その方法も撤回されようとしている。
Googleによる今回の変更は、以下の3段階で実施される。
まず6月12日から、新規に公開された拡張機能のインラインインストールはできなくなる。
第2段階として、9月12日から既存の拡張機能に対するインラインインストールが無効となる。ユーザーはChrome Web Storeにリダイレクトされる。
最終段階として12月初旬、「Chrome 71」でインラインインストールのサポートが削除される。インラインインストールを使って拡張機能を提供している開発者はこの時までに、ウェブサイト上のインストールボタンを修正して、その拡張機能のChrome Web Storeページにリンクさせる必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス