RPAテクノロジーズ、MAIA、Waris、ブイキューブの4社は共同で、女性の多様な働き方の環境整備とRPA活用ニーズへの対応を目的とした「RPA女子プロジェクト」を、5月7日から開始すると発表した。
RPAは、ホワイトカラー業務の自動化を推進する「デジタルレイバー」。このプロジェクトは、RPAを活用したい企業や団体に対して、RPAスキルを身に着けた女性をマッチングすることにより、子育てや家族の転勤などで仕事から離れた女性の復職を支援するもの。RPAテクノロジーズは、RPAの導入実績から蓄積されたナレッジを提供、Warisは、潜在的な高スキル女性の選定とキャリア形成を支援、MAIAは、それらの女性への実践的なRPA教育と女性を活用した現場支援の実施、ブイキューブは、オンライン教育基盤やテレワークなどさまざまな働き方の為のインフラを提供する役割を担う。
プロジェクトは主に「RPA女子のためのオンライン教育サービス」と「RPA女子派遣サービス」の2つ。オンライン教育サービスはRPAのスキルを身に着ける女性に向けたサービスで、受講期間は約2カ月。IT初心者でも学べるコンテンツを用意するほか、オンラインによるQA対応、コミュニティへの参加などを通じてRPAの教育を行うほか、OJTも行う。価格は3万円/人。申し込みや詳細は特設サイトに記載されている。
派遣サービスは、価格が30万円/月からとなっており、BizRobo! Basic開発ライセンス1個、V-CUBEライセンス5個を付与し、RPA女子によるロボ開発を30時間/月からで対応。企業側のニーズに合わせて、遠隔リモート、時短常駐などさまざまな形式にてサービス提供を行うとしている。
RPAテクノロジーズ代表取締役社長の大角暢之氏は、市場環境としてRPAの導入スピードが加速状態にあり、2018年は普及期に入るフェーズになると説明。数多くのロボットを稼働させ、高度化するために重要なこととして「機動的に運用する能力」とし、この課題をワンストップで解決できる環境を構築できれば、日本全国の中小企業でもRPAの活用により貢献できると、プロジェクトの趣旨を語った。
MAIA代表取締役社長の月田有香氏は、RPAについて基幹システムとは異なり、手間のかかる、あるいは面倒だと感じる作業を改善してくれるツールであり、現場で働く女性にとってもありがたいものと語る。と同時に、何を改善すべきかのアイデアも出しやすいとし、「RPAは、女性が開発や業務改善するための要件定義することに向いているツール」と語った。
Waris代表取締役の米倉史夏氏は、再就職を希望する女性の現状と課題として、有効求人倍率自体は高水準にはあるが、年収クラスでいくと100~149万にあたる雇用者が多く、「再就職自体は容易だが、キャリアアップができるような再就職ができているかが課題」と指摘する。また駐在員妻と呼ばれる女性についても、仕事がしたいができていないという比率が5割ほどいるとし、RPA女子プロジェクトはこの課題解決に貢献できるのではと語った。あわせて、ロボ開発が管理部門からの発注が多いことから、IT経験の有無よりも、むしろ管理部門の実務者のほうが知見が生かせるとした。
ブイキューブ代表取締役社長の間下直晃氏は、オンライン教育サービスについて、学習コンテンツを容易に作成や配信ができるシステム「V-CUBE ラーニング」を活用すると説明。ブイキューブとしては、テレワークを通じていつでもどこでも、そして誰でも働くことができる社会の実現に取り組んでいるとし、今回の教育インフラを提供することにより、再就職を目指す女性に、自己実現を目指すことができる社会の構築に貢献できるのではないかと語った。
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