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プライバシー問題と中国に揺れるシリコンバレー--Appleニュース一気読み

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 3月20日〜3月26日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

 シリコンバレーは、今週、Facebookのデータ流用問題に揺れた。そこまでFacebookに熱心に投稿してこなかった人たちは、一斉にこれまで感じていた「懸念」を表明し、ソーシャルメディアやそのビジネスモデルに対する雰囲気が一気に悪化した。ニューヨーク・ダウ平均株価も3日で1000ドルを超える下落、週が明けた26日も主要株が持ち直している中、Facebook株はなお下がっている。

 この問題は、英国の選挙コンサルティング会社Cambridge Analyticaが、多くのFacebookアカウントから情報を使用し、その活用先がトランプ大統領の選挙キャンペーンだったことが発覚して拡がった。5000万人のユーザーの情報が用いられたとされており、FacebookのMark Zuckerberg CEOのこの問題への反応が遅かったことも、問題を拡げてしまった。

 中国・北京で開催されたChina Development Forumに出席したAppleのTim Cook CEOは、この問題に触れ、多くの国のユーザーが理解しないままデータを提供していることを指摘し、「何年も前から懸念していた」ことを明かした。

 Appleはユーザーのプライバシーについて、擁護者としての立場を強調している。時には捜査当局の要求を拒否してまで、デバイスのプライバシー保護の解除を行わない姿勢を貫いてきた。

 しかしこうした発言を中国で行ったことには、矛盾も感じる。Appleは中国の法令に従い、中国のiCloudユーザーのデータを、中国国内のデータセンターに移管した。そのことで、中国政府や当局がユーザーのデータを手に入れる可能性が高まったとして、人権団体等から批判を浴びている。

 その中国と本社がある米国との間では先週、貿易戦争が顕在化した。米国は膨大な貿易赤字の是正を求め、中国を狙った鉄鋼とアルミニウムに対する関税を発表した。これに対抗して、中国は米国の農業製品などへの関税をかける対抗措置を発表した。また米国は、かねてより調査している知財や技術移転に関する制裁についても準備しているという。

 米中の貿易合戦の中で、最も分かりやすい製品はAppleのiPhoneだ。世界中の人たちが知っており、利用している製品の製造や流通になんらかの影響を及ぼす関税措置は、世界中から分かりやすい「戦果」だからだ。

 最悪の可能性を考えると、米国だけiPhoneの価格を値上げせざるを得なかったり、米国にiPhoneが運ばれてこなかったりする可能性がある。トランプ大統領がデジタル製品や通信機器に対しても、自動車と同じように「米国製部品を50%以上使っていなければ関税をかける」と発言すれば、真っ先にAppleの株価の急落として反応するだろう。

 トランプ大統領は現状の構造に執着していないだけで、発言としては一貫しているかもしれない。当選前から、iPhoneを米国内で作らせることがゴールと発言しており、米国外の、しかも中国で製造しているから制裁対象になると言われれば、ある一定の考えで政策を進めていることがわかる。

 米中問題について、シリコンバレーが必要以上に注視すべき理由がここにある。シリコンバレーでデバイスをデザインしている企業のビジネスモデルが根底から覆される可能性を秘めており、ネットやアプリへのアクセスデバイスを握っているAppleが深手を負うことは、負の連鎖を巻き起こすからだ。

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3月27日にアップルイベント

 シカゴの高校で開催されるAppleの教育イベント。ここで注目されるテーマは1つだ。それは「米国教育市場をGoogleから取り戻せるか」ということだ。

 GoogleはChromebookとG Suite for Education、Google Classroomなどのソリューションをそろえ、米国の教育市場の半分のシェアを確保するまでに成長してきた。Chromebookは100ドル台から手に入れることができ、導入コストも安く、クラウドサービスは無料で提供される。

 教育に強いと言われてきたAppleのブランドは過去の話で、価格が高止まりするデバイス群と、デバイス以上に教室内で必要な「環境」を構築するサービスの不足によって、その地位を失ってしまった。

 今回のイベントでは、デバイス面、環境面の双方で、教育市場を取り戻すインパクトある発表ができるかがポイントとなる。

 また環境面については、Appleが得意とする開発者コミュニティの活用をいかに進めるかがポイントとなる。例えば教育市場向け、教室内向けの機能としてAPIを公開し、主要アプリのサポートを進めることで、普段使っていたアプリが教室内で機能するようになる。アプリ開発者にとっては、若いユーザーへの認知度を拡げることで、将来の顧客を獲得することができ、メリットもある。

 またSwift Playgroundsによるプログラミング教育は、他社にはない強みであり、これを生かす発展にも期待している。

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