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プレミアムインタビュー

フェイスブック ジャパン長谷川代表が“組織作り”で大切にしている3つのこと

藤井涼 (編集部) 渡徳博(カメラマン)2018年03月10日 08時00分
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 いまや利用者だけでなく、多くのビジネスパーソンにとっても欠かせないコミュニケーションツールとなっている世界最大のSNS「Facebook」。その日本拠点、フェイスブック ジャパンの代表取締役である長谷川晋氏とは、どのような人物なのかーー。

 「事業」「組織」「日常」の3つの視点から深堀りすることで、同氏の素顔に迫った。(全3回)。第2回の「組織編」では、長谷川氏がリーダーとして心がけていることや、組織作りのこだわりを聞いた。

ーーまず、フェイスブック ジャパンの組織構成について教えてください。

 社員数などについてはお答えできないのですが、日本でサービスを開始してから、急激にサービス内容が広がっていまして、それにともないチームの数も増えています。もともとFacebookだけだったところから、InstagramやOculusのチームができ、アドネットワークであるオーディエンスネットワークなどのチームもできました。サービス、ビジネスともに堅調に成長し、組織も順調に拡大しているのが今のフェーズですね。

ーー長谷川さんは日頃、社員とどのようなコミュニケーションをしているのでしょうか。社内を歩き回って1人1人に話しかけたり、全社向けのミーティングで一度にメッセージを伝えるなど、経営者によってスタイルはさまざまだと思いますが。

 実は割と全部やっています。その年の戦略のような大きな話は「オールハンズ(All hands)」という全社集会の中で話をします。また、「コーヒーチャット」と言って、社員1人1人がどういうキャリアを歩みたいか、どのエリアで成長したいかということを教えてもらった上で、1体1で個人の目指すことと組織の目指すことのすり合わせをする機会を、半年に1度のペースで設けています。また、企業向けのFacebookとも言えるWorkplaceというコミュニケーションプラットフォームでは仕事に関するグループから、女性の活躍を応援するグループまで、幅広いグループを作って情報発信をしています。


ーー組織づくりをする上で、こだわっていること、心がけていることはありますか。

 そもそもどういう組織にしたいかということを、なるべく明確に定義することだと思っています。当然、経営者やリーダーによってスタイルがあると思うのですが、個人的には、こういう組織の考え方が流行っているからとりあえずやってみる、というようなものはあまり好きではありません。ビジネスと一緒で、最初にどういう組織にしたいのかという思いがあるからこそ、そのためには何をすべきかを決められると思います。

 その上で、私がすごく大切にしているのが、個人としての成功や成長が、会社の成功や成長につながっていろいろな機会が生まれ、それがさらに個人の成功や成長につながるというスパイラルを、いかに大きなスケールで円滑に循環させるかということです。それをFacebookに当てはめると、われわれが掲げるミッションが、社員のやりがいやお互いのリスペクトにつながり、それがエンジンオイルになってサイクルが回ってく、そういう組織がFacebookらしくもあり、個人的にもそういう組織を作りたいと思っています。

 では、具体的にどうやってそのような組織を作るのかということですが、個人的には組織づくりで大事なことが3つあると思っていて、これは私自身がスポーツで学んできたことが大きく影響しています。1つ目は、「マインドやモチベーション」です。みんなが勝ちたいという気持ちを持たないと、細かいことをいろいろとやっても健全な組織やビジネス結果は生まれないので、高いマインドやモチベーションをいかに作るかは重要です。

 2つ目が、「ケーパビリティ」ですね。たとえば、スポーツでいうところのパスやキックになりますが、ビジネスにおけるプレゼン力や分析といったスキルをどうやって磨いていくかということです。そして、3つ目が「リソースプランニング」です。スポーツでも、体力配分やゲーム中のリソース配分といったゲームプランがきちんとあったほうが成功確率は高いので、組織においてもどこにどういう人材を配置して、どこにしっかりと人的な投資をしていくのかという、リソース配分のプランをちゃんと作ることは大切です。

 これらの3つをちゃんと押さえながら組織作りをしていくことを、僕自身は大切にしています。


ーー社員の評価基準についても教えてください。

 Facebookでは、数字的なビジネス結果とそれ以外の部分の両方で、バランスよく評価をするようにしています。特に、ビジネス結果以外のところを重視しているのですが、たとえば、女性の活躍に対してどういう貢献をしたのかということも評価対象になりますし、社内トレーニングの内容を見直して、チームを問わず会社全体のスキルの向上に貢献したといった中長期の貢献も含めて、かなり幅広い基準で評価するようにしています。

ーーそのような考え方は、長谷川さんが過去に勤めていたP&Gや楽天の影響もあるのでしょうか。

 そうですね、役に立っている部分はあると思います。P&Gは丸10年いましたが、そもそもグローバルリーダーとは何たるかということを徹底的に叩き込まれたので、その経験はすごく大きかったと思います。また、その10年のうち最後の3年間はシンガポールにいて多国籍なチームを持ちました。国籍も育ちも考え方も本当に多様な中で、どうやってリーダーシップを発揮するかというところは、すごく学びとして生きているのかなと思います。

 一方で、楽天は私にとって初めてのインターネットカンパニーだったので、今まで一緒に仕事をしてきた人たちとは全く違うタイプの人がたくさんいました。それこそ(楽天の創業者である)三木谷さんや、当時の上司だった島田亨さんなどは、自分とは全く違うフレームワークの働き方をしていたので、すごく刺激になりました。またスピード感も、1つ1つを緻密に積み上げるのではなく、トレンドに乗ってフットワーク軽くビジネスを伸ばしていくやり方は、楽天に入って初めて知ったのですごく面白かったですね。

ーーFacebookならではのユニークな社内制度などがあれば教えてください。

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