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AR/VRのビジネス利用は体験者の増加が最初にして最大の課題--IDC Japan調べ

佐藤和也 (編集部)2018年02月04日 09時00分
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 IDC Japanは、「2017年 AR/VR市場 企業ユーザー調査」と題した、国内企業を対象にしたAR/VRビジネス利用意向の調査結果を、2月1日付で公開した。2017年10月に、18歳以上の正社員ならびに自営業者1000名を対象に、ウェブアンケート方式で実施したもの。

 VRのビジネス利用意向は、情報通信業以外では今後の意向も含めて10%を超えるケースが少なく「VRのビジネス利用は立ち上がりを迎えたばかり」という。利用目的に関しては、現在利用しているとした回答者では、マーケティング用途が多い(25.9%)としたのに対し、今後の利用意向者では、技術訓練やトレーニング用(20.8%)、技術研究(16.7%)、設計・エンジニアリング(15.3%)が上位に挙げられ、現在採用しているユーザーと今後のユーザーとの用途の違いが明らかになったとしている。

VRのビジネス利用目的(上位主要項目抜粋)
VRのビジネス利用目的(上位主要項目抜粋)

 ARのビジネス利用について、VR以前の段階にあり、現在は「まだ揺籃期である」という。ARではビジネスでの現在利用者で「テレワーク時の会議用」が26.1%でトップだったものの、その他は「開発環境の開発と販売」関連が上位を占めたとしている。

 今後の利用意向者について「技術研究」(13.8%)と並んで「ARコンテンツ開発環境の開発と販売(ハードウェア)」が上位に挙げられたという。これらのことから、ARのビジネス利用は実際のワークフローへの導入よりも、コンテンツの開発などを利用目的とするケースが多く、標準化をともなう実際のビジネスでの利用は、VRに遅れを取っているとしている。

ARのビジネス利用目的(上位主要項目抜粋)
ARのビジネス利用目的(上位主要項目抜粋)

 現段階でAR/VRを自社ビジネス利用していないとした回答者に対し、AR/VRの自社ビジネス利用阻害や懸念要因についての設問では、外注コストやROIの分かりづらさを上げる声が多く、コストに見合うだけのリターンが得られるのかを懸念する声が目立ったという。AR/VRは特性上、体験内容とメリットを言語化することが難しいとされており、実際の導入についても、この壁をいかに克服するかという点が課題であると指摘している。

 なお、AR/VRを何らかの形で個人的に体験したことのある回答者は、ビジネス利用の障害要因などについて具体的に回答する傾向が強くあるため、今後の市場拡大に当たっては、AR/VRのユーザー体験をいかにして拡大していくかが最初にして最大の課題だとまとめている。

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