まもなくラスベガスで開催されるCES 2018(米国時間2018年1月9日~12日)とともに、自動車の未来がやってくる。例年通り、自動車メーカーや機器サプライヤが最新のイノベーションを披露し、その多くはこれから数年間に量産される自動車に搭載される見通しだ。
自動車分野の次なるイノベーションと目されている自動運転車も、展示会で大きな存在感を示すだろう。プロトタイプを実演する企業のほか、大手電子機器メーカーの中には、乗客が未来の自動車の中で過ごす時間にも目を向け始めている企業もある。
Rinspeedと同社のパートナー企業のHarman Internationalほど、自動車の未来に真っ向から取り組む準備が整っている企業はないだろう。RinspeedはCES 2018で、同社のコンセプトカー「Snap」をラスベガスのハードロックホテルに用意されるHarmanのブースで展示する。Snapのキーコンセプトの1つに、シャシーと車体を分離可能にして、柔軟な輸送システムを実現するというものがある。乗客数人を乗せるための車体もあれば、アイスクリームを販売するための実用的な車体もあるといった具合だ。
SnapはRinspeedのこれまでのコンセプト同様、Harmanなど、パートナー企業の技術を紹介する役割を果たす。
電気自動車(EV)分野の新規参入企業であるBytonは、CESで同社初の乗用車をお披露目する。中国に本社を置く同社は、EVの世界的なリリースに備えるべく、世界各地にオフィスを開設してきた。Bytonの出展内容はまだ公表されておらず、航続距離といった重要な情報も入手できていない。しかしティーザー画像には、走行灯に浮かび上がる車両前部のすっきりしたシルエットと、LEDヘッドライトの細い開口部が映っている。また側面の画像を見ると、クロスオーバー車のようだ。小型のクロスオーバーは非常に人気が高まっているため、Bytonが最初に参入する区分として賢明な選択といえる。
また、Genovationという企業が電気駆動系を搭載した「Corvette」の改造車「GXE」を、そしてWorkhorse Groupが電動ピックアップトラック「W-15」を展示する予定だ。
トヨタ自動車、起亜自動車、Mercedes-Benz、BMW、Fiat Chrysler Automobiles(FCA)、Ford、日産自動車といった旧来の自動車メーカーも、総力を挙げてCES 2018に参加する。
Mercedes-Benzは低価格帯の車種向けに、新しいインフォテインメントシステム「Mercedes-Benz User Experience」を提供することを明らかにしている。現在Mercedes-Benzの自動車に搭載されているインフォテインメントは、長らくインターフェースのアップデートを必要としているため、このシステムで刷新されていることを願いたい。Mercedes-Benzのシステムの詳細は展示会で発表されるまで不明だが、「Android Auto」と「Apple CarPlay」に対応するはずだ。
もしホットな自動車をうっとり眺めたいのであれば、Mercedes-Benzは同社の「Mercedes-AMG Project ONE」ハイパーカーも展示する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」