IntelはAMDと連携し、グラフィックス分野で競合するNVIDIAを寄せ付けない性能を備える次世代ノートPC用チップを開発している。
この新チップは、Intelの第8世代「Core H」モバイルプロセッサの1つとなり、ディスクリートレベルのグラフィックスカードを搭載するだけでなく、High Bandwidth Memory(HBM2) RAMをシングルボード上に内蔵する。
これを実現するために、このチップでは、Intelのインテリジェントブリッジ技術「Embedded Multi-Die Interconnect Bridge」(EMIB)が、サードパーティーであるAMDがIntel向けにセミカスタム開発した「Radeon」ベースのディスクリートなグラフィックスチップと組み合わされている。
両社の連携の背景には、ノートPCに別個のGPUを装備することなく、ゲームやコンテンツ作成アプリケーションを実行できるだけの性能を備えたCPU/GPUを開発しようという狙いがある。それによって、個別にヒートシンクを設ける必要がなくなり、占有面積が縮小できるだけでなく(端末の小型化と薄型化が進む中、面積の縮小は不可欠となっている)、全体的なコストも抑えることができる。
「Intelとの連携によって、AMD Radeon GPUの実装基盤を拡大し、高性能グラフィックスに対する差別化されたソリューションを市場に提供することができる」と、AMD Radeon Technologies Groupのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるScott Herkelman氏は述べた。「この新しいセミカスタムGPUにより、Radeonグラフィックスの性能と機能を、可能な限り最高の視覚的体験を求める、さらに多くの熱心なユーザーに提供することができる」(Herkelman氏)
AMDはなぜ、競合企業と連携するのか。米ZDNetに送られたコメントによると、「このセミカスタムの成果はAMDにとって、マルチチップモジュール実装を通してAMD Radeon技術の適用範囲を拡大し、主導的な地位にある当社のGPUとセミカスタム設計能力が他社では得られないことをさらに立証する機会だ」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス