「Surface Book 2」は、アップルに求める「MacBook Pro」のあるべき姿

Adrian Kingsley-Hughes (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2017年10月24日 07時30分

 Microsoftが、初代からさらに高性能になった新「Surface Book 2」を発表した。MicrosoftはまたもやAppleに先駆けて、先端的なノートPCのあるべき形を示したことになる。

 Appleは、高性能ノートPCに関してはリードするポジションから外れ、目新しさを欠くアップデートや小細工とも言われる「Touch Bar」の追加にとどまっている。一方のMicrosoftは勢いを見せ、プロフェッショナルやクリエイティブ向けのラップトップ製品を意欲的に生み出している。

 そして、MicrosoftのSurface Book 2は、まさにAppleが「MacBook Pro」で実現すべき(だが実現していない)姿、といえる。

 Surface Book 2がMacBook Proより優れている点を幾つか挙げる。

  • ノートPCとしてだけでなく、さまざまな形状で使える。
  • Intelの第8世代「Core」プロセッサを搭載する(これだけでも性能と電力消費で勝っている)。
  • NVIDIAの高性能なディスクリートGPU「GeForce GTX 1050/1060」搭載
  • バッテリ持続時間が最長17時間(MacBook Proは最長10時間)
  • マルチタッチ、「Surfaceペン」、「Surface Dial」をサポート
  • ポートが充実している。USB Type-A、Type-C、フルサイズのSDカードリーダを備える(多くのユーザーの「MacBook」シリーズは今ではアダプタ地獄だ)。

提供:Microsoft

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 これらの機能は、まさに多くの人々がノートPCに求めているものだろう。求められているのは、「より薄く、より軽く」への過剰なこだわりでもなければ、ポートの数を減らすことでもなく、Touch Barのような仕掛けでもない。

 Appleの問題は、ユーザーをノートPCから「iPad」あるいは「iPad Pro」に乗り換えさせようとしながら、同時にMacBookとMacBook Proのシリーズを維持しようとしているところにある。そのためにユーザーにとっては必要なく、それほど求められているわけでもない、ありきたりなアップデートや新機能を追加している。

 Appleは道を見失っているのかもしれない。プロフェッショナル向けの高性能なハードウェアを作るというかつての目標は消え、今では主流市場を追い、利幅を増やすことにフォーカスしているように見える。Appleから、Surface Book 2のように新しく、エキサイティングで機能的な製品が生まれる余地は、もうないのだろうか。

 MacBook Proが実際にはSurface Book 2のようではなく、Touch Barが付いていることがその答えなのかも知れないが、Microsoftにハードウェアで負かされている今こそ、Appleが勝負に出てくれることを願っている。


提供:CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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