Microsoftは、「Edge」を「iOS」と「Android」にもたらすことで、「Windows」PCの存在感を維持していくための取り組みを次の段階に進めようとしている。
Microsoftは、EdgeブラウザをiOSとAndroidにポーティングするのではなく、Edgeの「エクスペリエンス」(ルックアンドフィール)を新しいアプリという形で、これらのWindows以外のプラットフォームに持ち込んでいる。
Microsoftの最大の目的は、EdgeをiOSとAndroidに投入することによって、同社が「Windows 10」で掲げてきた「Continue on PC」(PCで続ける)機能を強化することにあるようだ。
「Continue on PC」機能で、ユーザーはウェブサイト、アプリ、写真などの情報を携帯端末からWindows 10搭載PCへと、さらに高速かつシームレスに共有することができるようになる。
iOSユーザーは米国時間10月5日より、Appleの「TestFlight」からプレビューアプリにアクセスし、テストすることができる。Androidのユーザーは、Edgeプレビューアプリを試用するための登録が可能だ。Microsoftの関係者らによると、Android版のEdgeプレビューアプリは「まもなく」リリース予定だ。
Windows and Devices担当コーポレートバイスプレジデントのJoe Belfiore氏は、EdgeのiOS版とAndroid版はまず米国英語のみに対応すると述べた。Microsoftの関係者らによると、プレビュー版の拡大に伴って他の言語や地域にも対応していく予定だという。
iOSとAndroid向けのEdgeアプリで最終的にサポートされる予定となっているすべての機能が、最初から利用できるわけではない。例えば、パスワードのローミングなどにはまだ対応していない。また、「iPad」やAndroid搭載タブレットのサポートも今後追加されるという。
現時点では、Windows Insider Program」に登録しているユーザーのみが、新しいアプリで「Continue on PC」の体験をテストできる。「Windows 10 Fall Creators Update」がリリースされれば(10月17日からリリース開始)、このバージョンのWindows 10を搭載するPCで、新しいプレビューアプリを使用するすべてのユーザーが、「Continue on PC」の機能を試せるようになると関係者らは述べた。
さらにMicrosoftは、「Arrow Launcher for Android」をアップデートし、「Microsoft Launcher」と改称している。Microsoft Launcherのベータ版は5日より、試用を希望するユーザー向けに「Google Play」ストアで提供されている。
Microsoft Launcherは、Arrow Launcherよりもカスタマイズ性が高く機能が豊富だとBelfiore氏は述べた。Microsoftは、Androidのホーム画面に「People」をアイコンとして配置する機能を追加し、ユーザーが連絡先に直接、通話やテキスト送信、通知の送受信ができるようにする。
またMicrosoftは、Launcherが「Continue on PC」機能を利用するための最良の手段となるようにしようと取り組んでいる。例えば、写真を長押しすると、自動的にその写真がWindows 10 PCで(「Action Center」内のリンクを通して)素早く開くとBelfiore氏は述べた。Microsoft Launcherには、ニュース、最近のアクティビティ、お気に入りの連絡先、最もよく使用するアプリなどのカスタマイズ可能なフィードも含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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