米ベインキャピタル、広告国内3位のADKを買収へ

 ビーシーピーイー マディソン ケイマン エルピー(BCPE Madison Cayman, L.P.)は10月2日、アサツー ディ・ケイ(ADK)の発行済み普通株式および新株予約権をTOB(株式公開買い付け)により取得すると発表した。ADK側は、TOBに賛同を表明している。

 同社(公開買付者)は、Bain Capital Private Equity, L.P.および米ベインキャピタルによって保有・運営されているリミテッド・パートナーシップ。対象者普通株式および新株予約権の全てを取得し、非公開化を目的にTOBを実施する。TOBが成立次第、上場廃止となる予定だ。買い付け期間は、10月3日から11月15日まで。買い付け価格は普通株式1株につき3660円で、4162万3579株の取得を予定している。

 ADKは、国内3位の広告代理店。雑誌、新聞、テレビ、ラジオ、デジタルメディアなどの広告業務の企画・取扱いのほか、コンテンツの企画・制作、 セールスプロモーション、マーケティング、PRなど、広告関連業務を広く手がけている。

 同社は、「急速に市場が変化を続ける中で、多彩な商材開発に加え、M&A投資や業務提携、さらには人材・システムなどの経営基盤などへの投資のみならず、事業の選択と集中も含め、従来の広告代理店業のビジネスモデルを超え、クライアントの改題を解決するマーケティング支援を行い、消費者の行動を喚起していく『コンシューマー・アクティベーション・カンパニー』へと大きく変革するために、大胆かつ横断的な改革が不可欠」とコメント。

 そのうえで、多様な事業パートナーと連携する「オープンネットワーク型」のグループへの転換を進め、株式の非公開化を通じて意思決定プロセスの簡素化による改革スピードを向上させるほか、ベインキャピタルがこれまで蓄積してきた国内外の投資先における事業改善ノウハウや、人的支援・経営管理体制に関する支援を受けながら、大胆な改革施策を速やかに推進していくとしている。同社では、広告世界最大手のWPPグループと資本・業務提携を結んでいるが、シナジー効果が見られなかったとして、今回のTOBにより提携を解消する。

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