Appleは米国時間9月12日、カリフォルニア州クパティーノで建設を進めてきた新キャンパス「Apple Park」内にある「Steve Jobs Theater」で初めてのイベントを開催した。
有機ELディスプレイを採用した「iPhone X」、10周年を記念する「iPhone 8」シリーズ、セルラー対応の「Apple Watch Series 3」、4K HDR再生を実現する「Apple TV 4K」を披露したイベントとなった。
まったく新しい場所での開催、そしてイベントでは冒頭でSteve Jobs氏をたたえるオープニングセレモニーの演出など、Apple ParkとSteve Jobs Theaterにも注目が向けられた。
■Apple Park内をビデオで解説
Apple Parkは、元HPのキャンパスを含む71ヘクタールの広大な土地に立てられた、1万2000人あまりが働ける新しいキャンパスだ。
イベントの冒頭、Apple Parkの披露に寄せて、Tim Cook CEOは「10年以上前から、次世代のエンジニアとデザイナーがともに働く職場と環境について、熟慮を重ねてきた」と、Jobs氏がApple Parkの持つ意味合いや設計に深く関わってきたことを明かした。
Apple Parkのメインの社屋は、おなじみとなった円盤状の「スペースシップ」と呼ばれる建物だ。直径450m、4階建ての建物は中庭もあり、またApple Park全体で17Mwhの発電量を誇るソーラーパネルも設置されている。
今回プレスの入場が許可されたのは、Apple Parkのすぐ脇にあるApple Park Visitor Centerと、その前から入場し5分ほど緩やかな丘を登ったところにある今回の会場となったSteve Jobs Theaterだった。そのため、Jobs氏が実際に社屋の中でどのような環境を創り出したのかまでは見られなかった。
Apple Parkへの引っ越しが始まる際のリリースで、ランドスケープデザインについて、「Jobs氏が心を躍らせインスパイアを受けた、広大で光あふれるカリフォルニアの風景を創り出した」と説明していた。
シリコンバレーやサンフランシスコが位置する北カリフォルニアは夏の乾期と冬の雨期に分かれる地中海性気候で、ナパやソノマでのワイン作りをはじめとした、全米を支える豊かな農業生産も盛んな土地だ。
広大で起伏に富んだ地形が創り出す美しい自然は、この地域に住む人々にとっての財産ともいえる。Apple Parkは職場に、こうした原風景を持ち込み、Jobs氏がそうであったように、創造性を発揮し未来の生活を創り出していく企業であり続けたい、という願いが込められているのだ。
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