MicrosoftとAmazonは近く、ヘルスケア分野でも競合する可能性がある。
先ごろのCNBCの報道によると、Amazonは秘密のヘルスケア技術チームを設置して、電子医療記録、バーチャル往診、「Amazon Echo」などのデバイス向け健康関連アプリケーションに取り組んでいるという。
忘れた(または知らなかった)人もいるかもしれないが、Microsoftは何年も前から、患者と医療記録をつなぐサービス「Microsoft HealthVault」によって、同じ分野の一部をターゲットにしてきた。2017年に入ってからは、患者の健康に関するアナリティクスの提供を目指す新たな研究プロジェクト「HealthVault Insights」によってHealthVaultを強化した。
MicrosoftのAI and Research Groupは具体的なプロジェクトとして「Healthcare NExT」に取り組んでおり、同社はこのプロジェクトを通じて外部のパートナー各社と協力し、研究と健康関連技術の製品開発を統合している。
Microsoftは米国時間7月27日、ユーザーが自分の健康やフィットネスの目標を記録できるよう支援することを目指す「Cortana」用「Fitbit」スキル(音声対応機能)をリリースすると発表した。Cortana用Fitbitスキルは「Windows 10」「Android」「iOS」に対応するほか、発売予定のCortana搭載スピーカ「Harman Kardon Invoke」にも「近く」対応する予定だ。
Microsoftは他にも、健康に関する多くの新しい研究プロジェクトを抱えている。
その1つである「Project InnerEye」は、放射線治療計画を立てるための「AI搭載」ソフトウェアツールだ。また、AIを利用するヘルスチャットボットテクノロジは、パートナーが独自に対話型のヘルスケアツールを構築できるよう支援する。
わずか10年余り前、Microsoftはヘルスケア分野でまったく異なる道を歩んでいた。同社はヘルスケア企業を買収し、従業員として医師を採用していた。しかし結局、ヘルスケア資産の多くを売却し、関わっていた従業員の大多数を手放した。
Microsoftは2016年、Caradigmの株式の50%を、この合弁事業でパートナーだったGE Healthcareに売却した。Caradigmには、MicrosoftのHealth Services Groupに属していた従業員や製品の多くが移管されていた。
Microsoftは引き続き、いくつかある垂直展開型事業の1つとしてヘルスケア部門に重点を置いており、リセラー各社と協力して目に見える存在感を発揮しようとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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