「Oculus Rift」でのVR戦略はゆっくり着実に--幹部インタビュー - (page 2)

Sean Hollister (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年07月27日 07時30分

--次々と大型タイトルを投入し、タイトル数を増やしていくという考え方。それがあるべき姿でしょうか。

 それとも、決定打となるゲームが登場して、皆がそれ欲しさにVRを購入する、そんなときが来るのでしょうか。要するにキラーアプリです。「Xbox」で言えば「Halo」のような。

Rubin氏:そういうときは間違いなく訪れるでしょう。ただし、注意しなければならないのは、人によってキラーアプリは異なるということです。キラーアプリというものは存在しますし、重要ですが、キラーアプリが1つということは決してありません。必ず複数のキラーアプリがあり、欲しいキラーアプリは消費者によって違います。

 例を出しましょうか。私が作った「クラッシュ・バンディクー」は、確かにキラーアプリになりました。でも、日本に住む16歳以上のユーザーにとって、キラーアプリは「グランツーリスモ」でした。16歳未満ならクラッシュ・バンディクー、16歳以上ならグランツーリスモです。欧米だと、30歳くらいまでの人にとってはクラッシュ・バンディクーがキラーアプリでした。30歳以上がはまったのは「トゥームレイダー」です。クラッシュ・バンディクーを買わないということではありませんが、上の年齢層には主にトゥームレイダーが好まれたということです。

Mitchell氏:私が「PlayStation」を買ったのは「ファイナルファンタジーVII」が出てからでした。

一同:(笑)

Rubin氏:そうそう。PlayStationにはキラーアプリがたくさんありましたね。Haloは(Xboxの)キラーアプリでしたが、Haloを買わなかった人もいたはずです。Xboxユーザーの大多数はHaloを買わずに、「FIFA」や「Madden NFL」、あるいは当時発売されていた他のタイトルを買っていました。このように、人によってキラーアプリは違うということです。

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提供:Setsuna_MX (YouTube)

 われわれにとって大切なのは、キラーアプリとなり得る候補作を数多く作り出し、ピンとくるタイトルがどれかコミュニティーに決めてもらって、そのタイトルについての話を始めてもらうことです。キラーアプリ(という概念)にはこのような面もあるのですが、あまり理解されていません。

 素晴らしいゲームを作る必要がある、というのは当然です。しかし、それを話題にするコミュニティーも欠かせません。クラッシュ・バンディクーが話題になったように、「Echo Arena」もいずれ話題になるでしょう。話題になればなるほど、友達にも勧めたくなるものです。話す場所は(Redditのコミュニティーの)「r/oculus」かもしれませんし、「r/aLL」でトップに上がってくるかもしれません。キラーアプリはそうやって生まれるのです。

 Haloがキラーアプリになっているのは、秀逸なゲームだからというだけではなく、r/allのトップで話題になっているからです。カルチャー的な現象になりました。カルチャーとして話題になるくらいを目指さなければなりません。まず基盤を築き、質の高いコンテンツを作る必要があります。そうすれば、もっともっとr/allで語られるようになるでしょう。

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