ランニングや水泳、エアロビクスといったエクササイズをする場合、適切なペースを保つと飽きずに続けられる。目標ペースと一致するテンポの音楽を再生しながらトレーニングする方法はあるものの、テンポ基準で選んだ曲が陰気だと運動効果が落ちてしまいそう。メトロノームならテンポは自由に変えられるが、単調な電子音は味気なく、気分が盛り上がらない。
こうしたトレーニングを楽しく効果的に実行できるよう、Appleは運動のペースに合わせたテンポで音楽再生する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間6月22日に「MUSIC SYNCHRONIZATION ARRANGEMENT」(公開特許番号「US 2017/0177295 A1」)として公開された。出願日は2015年12月21日。
この特許は、ランニングの際などでも身に着けておける携帯型デバイスにおいて、再生する音楽のテンポを体の動きと同じリズムに合うよう変える技術を説明したもの。何らかのセンサで体の動きを検知し、振動などの波形からリズムを検出したうえで、音楽の再生速度を調整する仕組みだ。
これを実用化すると、自分が走ったり踊ったりするペースと一致した速度で音楽が再生される。好きな音楽で無理なく運動を楽しめるし、適切な速度で再生されるよう一定のペースで動き続ける、といったトレーニングにも応用できる。
また、音楽のテンポを変えられる機能を逆に利用すると、能力や目的に適したリズムで再生し、それ似合わせて動くことで、運動の効果を高められる。
同特許の請求項(クレーム)は、心拍数に合わせて再生速度をコントロールする技術にも言及している。
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