Appleの次期「iPhone」(通称「iPhone 8」)は2017年秋に発売されるとみられ、そのスペックに関するうわさも多数流れている。うわさの1つは、iPhone 8にQiのようなワイヤレス充電機能が搭載される、というものだ。
うわさの真偽は不明だが、Appleがワイヤレス充電を検討していることは特許出願の状況から分かる。例えばAppleは、ワイヤレス充電対応スマートフォン用ケースに関する技術を考案し、2015年12月11日に米国特許商標庁(USPTO)へ出願した。これは、米国時間2017年6月15日に「ACCESSORY CASE FOR WIRELESS ELECTRONIC DEVICE」(公開特許番号「US 2017/0170859 A1」)として公開された。
この技術は、無線給電と無線データ通信が可能な何らかの電子デバイス用ケースを実現するためのもの。請求項(クレーム)でスマートフォン用ケースとは述べていないが、実施例などではスマートフォン用のジャケット型ケースの図を使って説明している。
第1クレームを見る限り、「Helios」「OvRcharge」といった既存ワイヤレス充電用ケースとの相違は読み取れない。
これに対し第3クレーム以降では、給電にマイクロ波を使うこと、通信にミリ波を使うことなどが説明されている。さらに、60GHz帯の電波で通信すること、100MHzより低い周波数の電波でやり取りすることなど、かなり具体的な記述もある。
なお、現在広く使われているワイヤレス給電規格Qiでは、周波数が100kHzから200kHzの電波でデバイスを充電する。これに比べると、Appleが同特許で言及している電波の周波数は、けた違いに高い。こうした相違を特許で具体的に示すAppleは、Qiと異なる新しいワイヤレス充電技術を検討しているのかもしれない。
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