シャープ“公約通り”下期黒字化を達成--再生は道半ば、真価問われる2017年

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 シャープは、2017年3月期(2016年4月~2017年3月)の連結業績を発表した。

 売上高は前年比16.7%減の2兆506億円、営業利益は前年同期の1619億円の赤字から624億円の黒字に転換。経常利益は前年同期の1924億円の赤字から改善し、250億円の黒字。当期純損失は前年同期の2559億円の赤字から回復したが、マイナス248億円の赤字となった。

 下期(2016年10月~2017年3月)は、売上高が1兆1309億円と前年同期比を下回ったものの、営業利益は623億円、経常利益は571億円、当期純利益は205億円と、鴻海傘下での経営再建において公約した通りに、下期の最終黒字化を達成した。


2017年3月期第4四半期連結業績概要

シャープ 代表取締役副社長兼管理統轄本部長の野村勝明氏

 シャープ 代表取締役副社長兼管理統轄本部長の野村勝明氏は、「円高による為替影響もあり、減収となっているが、全体的には2月17日に公表した数値に沿ったものになっている。構造改革や経費削減への取り組みが想定以上に進展した。販売減や売価ダウンで1453億円のマイナス影響があったが、コストダウンやモデルミックス改善で1747億円のプラス効果のほか、経費削減で557億円、構造改革や人員適正化効果で1479億円のプラス効果があり、前年度を大幅に上回る営業利益を確保した」とした。

 第4四半期(2017年1~3月)の売上高は前年同期比7.9%増の5593億円、営業利益は435億円、経常利益は403億円、当期純利益は162億円と黒字化。「売上高は2014年第1四半期以来、11四半期ぶりに前年同期を上回る。各利益とも大幅に改善し、黒字化した。第4四半期は、成長軌道への転換を図り、事業に向けて取り組んだ成果が出ている」と語った。


2017年3月期第4四半期連結業績概要

 2017年3月期のセグメント別業績は、IoT通信の売上高が前年比16.5%減の1647億円、営業利益が12.4%増の163億円。新規顧客開拓の効果に加えて、経費削減やコストダウン効果がでているとした。

 健康・環境システムの売上高が5.4%減の2821億円、営業利益が2.5倍の299億円。空気清浄機や洗濯機が好調に推移したが、アジアでエアコン、冷蔵庫が低調。だが、物流の改善や海外生産へのシフトによって改善した。

 ビジネスソリューションの売上高は10.5%減の3177億円、営業利益が37.1%減の225億円。40型タッチディスプレイやサイネージが好調に推移したものの、北米での複合機の販売減があったという。

 カメラモジュールの売上高は16.4%減の2047億円、営業利益が85.7%減の13億円。第3四半期までの大手スマホ向けの販売減が影響しているが、第4四半期は積極的な拡販効果で前年同期を上回ったという。

 電子デバイスの売上高が14.7%減の2089億円、営業利益が76億円の赤字から、67億円の黒字に転換。スマホ向けモジュールの需要減が影響したものの、コストダウンの取り組みや、構造改革の成果で黒字化した。

 エネルギーソリューションの売上高は33.9%減の1036億円、営業損失が前年同期のマイナス184億円から22億円の黒字に転換。国内における住宅用、産業用太陽電池が低迷がマイナス影響となったが、構造改革により、原材料契約を見直ししたことで、営業利益が大幅に改善した。

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