シャープは4月18日、スマートフォンにおけるフラグシップモデルのシリーズ名称を、2017年夏モデルより「AQUOS R」に統一すると発表した。
これまで、同じ端末をベースにしながら各事業者向けに最適化することで、たとえば2016年夏モデルなら、NTTドコモ向けに「AQUOS ZETA SH-04H」、KDDI向けは「AQUOS SERIE SHV34」、ソフトバンク向けには「AQUOS Xx3」と名称が異なるものを提供してきた。そのため、ユーザーがスマートフォンケースや保護フィルムなどのアクセサリを探す上でも混乱があったという。
1つに統一することで、シャープとしてのブランドを強化していく狙いがある。これまでシャープは、各事業者の発表後にメーカーとして説明会を開いてきており、今回のキャリアに先駆けた発表は異例のことだ。
これについて「シャープとして初の統一ブランドということもあり、今回は事業者に先駆けて発表した。具体的にどの事業者から端末がでてくるかは今日の時点での回答は控える」(シャープ 取締役 専務 兼 IoT通信事業本部長の長谷川祥典氏)とコメントした。
なぜこのタイミングで統一することにしたのか。「スマートフォン市場はますます成熟している。ブランドで選ばれるお客様が増えており、ブランドが重要になってきている。ブランドを確立し、ケースを探す上でも(利便性を向上するため)このタイミングでシリーズを統一することを決断した」(シャープ IoT通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部長の小林繁氏)と説明した。
シャープはこれまで「家電メーカー」として日本を中心にビジネスを行ってきたが、今後はクラウドを核とした「人に寄り添うIoT企業」として生まれ変わると宣言している。
その中で、「スマートフォンは情報の出入り口として最も近い存在。AIoTの中心的な存在として、いままで以上に重要になってくる。進化の手を緩めない。1年ぶりの渾身のフラッグシップスマートフォン」(小林氏)と意気込みを見せた。
AQUOS Rの目標販売台数は、1年間で100万台超えだ。「2016年と比較すると40%ぐらい増えており、かなりチャレンジングな目標」(小林氏)という。
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