「Windows XP」はなぜ今後も死なないのか

Steve Ranger (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2017年04月17日 07時30分

 Windowsの旧バージョンはしぶとい。

 Microsoftは4月11日、「Windows Vista」のサポートを終了した。つまり、10年以上使われてきたこのOS向けセキュリティアップデートはもう行われない。これをきっかけに旧型PCをついに処分する企業もあるだろうが、Vistaや「Windows XP」、さらに古いバージョンのWindowsを使っている企業も多数ある。

Windows XP
Windows XP

 Gartnerのアナリスト、Stephen Kleynhans氏は「よく探せばWindows 98も見つかるだろう」と述べている。

 旧バージョンのWindowsがどのくらい使われているかは実際には不明だ。Spiceworksの調査によると、企業の過半は少なくとも1台はWindows XP搭載PCを保有しており、Windows Vista搭載PCを稼働させているのはおよそ10社に1社の割合という。

 Spiceworksの計算では、世界の企業の全PCの14%でWindows XPが稼働している。一方、Windows Vistaは1%という。「Windows 7」は最もシェアが高く、企業PCの69%を占めるとしている。この調査では、「Windows 10」のシェアは9%で、「Windows 8」はそれに続く5%となっている。

 この調査でのXPのシェアが他の調査結果より高いことは明記しておくべきだろう。NetMarketShareの調査によると、インターネットに接続するPCの約7%がWindows XPという(Vistaは1%以下)。Windows 7はほぼ50%で、Windows 10は約25%だ。私の同僚記者であるEd Bottが調べた範囲では、他の調査ではXPのシェアはもっと低かった。

ユーザーのデスクにあるわけではない

 Spiceworksが調査したIT担当者の90%近くが、Windows XPやWindows Vistaのようなサポート対象外のOSを稼働させることのリスクを懸念していると回答したにもかかわらず、なぜこうした旧バージョンがいまだに稼働しているのだろうか?

 GartnerのKleynhans氏は「われわれはPCというとユーザーが使うものだと思いがちだ。そういうPCだけを想定すれば、XPはほとんど残っていないが、企業にはそれ以外のシナリオで使われるPCもある」と語った。

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