Googleが、「Chrome」がウェブページを徐々にロードする時に起きる、不快なページジャンプの対策に乗り出した。
Chromeのバージョン56以降には、「スクロールアンカリング」と呼ばれる新機能が追加されている。これは漸進的なページ読み込みの副作用であるページジャンプに対処するために、Googleが用いている技術だ。漸進的なページ読み込みは、ページの読み込み完了前にウェブページが読める便利な機能だが、画面の外にある新しいコンテンツが読み込まれると、ページジャンプが起きて、それまで読んでいた部分が押し出されてしまうことがある。
こうしたジャンプは、パラグラフの途中まで読み進めていたユーザーにとっては、気が散る現象であり、特に画面スペースの小さいスマートフォンで起きやすい。そして、ひときわ不快なのは、このページジャンプが広告によっても生じる点だ。
Googleはこのアンカリングを、「Chrome 56」以降で提供開始した。これは画面上にある要素のスクロール位置を固定し、画面外で他のコンテンツのロードが続いていても、ページジャンプが起きないようにするものだ。
「誰にも気付かれずに役に立っているという点において、スクロールアンカリングはわれわれが好きなタイプの機能の1つだ。現時点では、1ページビューあたり平均3回近い『ジャンプ』を防いでおり、この数字はなお改善しつつある」と、GoogleのSteve Kobes氏は述べた。
Googleはウェブ開発者に対しても、こうした予期せぬページジャンプの発生を減らすChromeの機能向上に協力するよう呼びかけている。
だが、同社はChromeが一部のサイトには望ましくない形でスクロールアンカリングを適用する可能性にも言及し、複雑でインタラクティブなレイアウトに対しては、この機能を無効化している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」